| タイトル |
鶏卵の生理活性に関する試験 |
| 担当機関 |
東京都畜産試験場 |
| 研究期間 |
1995~1998 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1995 |
| 要約 |
烏骨鶏卵の生理活性を解明する目的で、烏骨鶏卵および一般鶏卵の卵黄より低密度リポタンパク質を分離し、ヒト培養細胞の培地に添加した結果、烏骨鶏卵のものは鶏卵よりも高い細胞増殖促進効果を示した。
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| 背景・ねらい |
烏骨鶏の肉や卵は古くから薬効があると言われているが、科学的に解明されておらず、具体的な報告もほとんどない。本研究では烏骨鶏卵および一般採卵鶏の卵(ロードアイランドレッド種系赤玉卵および市販卵)の生理活性を培養細胞の増殖および抗体産生を指標とした実験系にて比較検討し、烏骨鶏卵の特性を明らかにすることを目的とする。
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| 成果の内容・特徴 |
- ヒト型ハイブリドーマHB4C5、SI102、ヒト単芽球様細胞U-937、U-937より分化したマクロファージ様細胞U-Mに、烏骨鶏卵と赤玉卵、市販卵の卵黄より得た低密度リポタンパク質画分(YLP)を作用させた。SI102においては数回の実験の結果、烏骨鶏卵のYLPは赤玉卵や市販卵のYLPよりも細胞の増殖促進効果が高い傾向が見られた(図1)。他の細胞では明らかな差は見られなかった。
- YLPを低密度リポタンパク質リッチ画分(YS-1、YS-2)と、タンパク質画分(YS-3、YS-4)に分画し、YLPと同様細胞に作用させた。2種のハイブリドーマに対しては、いづれの画分も高い細胞増殖促進効果を示したが、これらに烏骨鶏卵と赤玉卵、市販卵の一定の差は見られなかった。
U-Mに対しては、ハイブリドーマと同様にいづれの画分も細胞の増殖を促進したが、数回の実験により、烏骨鶏卵のYS-2は他のYS-2よりも増殖促進効果が高い傾向が見られた(図2)。またU-937に対しても、烏骨鶏卵YS-2が他のYS-2よりも促進効果が高かった(図3)。YS-1、YS-3、YS-4では烏骨鶏卵と赤玉卵、市販卵の差ははっきりとしなかった。
- ハイブリドーマはヒトの癌に対するモノクローナル抗体を産生するが、YLPおよびYLP4画分の、抗体産生への効果を検討したところ、いづれもSI102、HB4C5における抗体産生を促進した。しかし促進効果に烏骨鶏卵、赤玉卵、市販卵の差は見られなかった。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 烏骨鶏卵の付加価値の一つとなり得る結果が示唆されたが、更なる研究により生体での有効性を確認し、高付加価値卵として普及を図る。
- 培養細胞の培地添加剤としての活用も検討する。
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| カテゴリ |
高付加価値
鶏
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