尿素施用によるベントグラスダラースポット病の発生抑制効果

タイトル 尿素施用によるベントグラスダラースポット病の発生抑制効果
担当機関 千葉県農業試験場
研究期間 1995~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 ベントグラスダラースポット病の発生抑制のためには、尿素の0.5~1.0g/m2の散布または潅注処理の実用性が高い。
背景・ねらい 農業試験場では無農薬による管理技術の確立を目指して試験を実施中である。ベントグリーンに発生するダラースポット病の防除対策には、これまでにこれといった決め手がなかったが、経験的に窒素肥料の多施用が有効とされていた。そこで、尿素などの窒素肥料の種類および施用方法とダラースポット病の発生との関係について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 各種窒素化合物等の成分を0.5~5%(W/V)含有するPSA培地上でダラースポット病菌を培養した。その結果、5%含有培地上でも菌糸の生育が認められたのは塩化アンモニウム、塩化カリウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウム、硝酸カルシウムであった。一方、炭酸アンモニウムでは0.5%、尿素では5%含有している場合に菌糸の伸長が完全に阻止された。
  2. ダラースポット病が多発しているクリーピングベントグラスのグリーン用苗ほ場で、各窒素肥料の窒素成分がm2当たり5gとなるように高濃度液散布(200ml/m2)と低濃度液潅注(3l/m2)の二つの方法で処理を行った。その結果、供試した尿素、硫酸アンモニウム、硝酸カルシュウムの中では尿素の効果が最も高かった。また、両処理法とも尿素の防除効果は対照のベノミル水和剤2,000倍液散布とほぼ同等であった。
  3. 本試験では、尿素など窒素肥料の処理量は窒素成分で5g/m2としたが、その後現地のゴルフ場で行った実用化試験では、窒素成分0.5~1.0g/m2の潅注処理で実用的に充分高い効果が得られた。
成果の活用面・留意点 ベントグリーンを無農薬または少農薬処理で管理しようとする場合、ダラースポット病発生抑制対策として、尿素の施用が有効である。この場合、尿素液の散布処理は使用液量が少ないために、作業が容易であると考えらる。また、処理に要する費用は窒素成分で1g/m2処理する場合、10a当たりわずか100円余で足りる。
尿素処理は、6月下旬~7月中旬までと9月上旬から11月中旬まで10~15日間隔で行えば有効である。
ダラースポット病の発生抑制を目的とした尿素処理は、肥料効果もあるので、施肥体系の中にここで施用した窒素分を加味する必要がある。
尿素処理の効果は、土壌表層部のpHが1高まると抑制活性は10倍高まるとされているので、グリーン表層部の土壌pHは7.0~7.5に維持すると効果が高い。
図表1 214976-1.gif
図表2 214976-2.gif
図表3 214976-3.gif
カテゴリ 肥料 病害虫 管理技術 くり 施肥 農薬 防除

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