| タイトル |
黄色粘着トラップのイチモンジセセリ成虫捕獲数による幼虫密度推定法 |
| 担当機関 |
埼玉県農業試験場 |
| 研究期間 |
1997~1997 |
| 研究担当者 |
|
| 発行年度 |
1997 |
| 要約 |
イチモンジセセリ(イネツトムシ)第2世代幼虫の水田内の生息密度を黄色粘着トラップに誘殺された成虫数から簡易に推定する方法を開発した。
|
| 背景・ねらい |
本種の第2世代幼虫の防除時期は幼虫が若齢期のため、発生密度の確認が困難である。また、幼虫確認が容易となった時点では発育が進行した後となって、防除が困難性となる。そこで、産卵のために飛来した第1世代成虫を水田内に設置した黄色粘着トラップで誘殺し、その個体数で次世代幼虫密度を把握する方法を検討した。
|
| 成果の内容・特徴 |
- 黄色粘着トラップは20×20cmの黄色プラスチックプレートに粘着透明シートを張り、畦畔から5mの位置の草冠部に水平に設置した。設置時期は第1世代成虫の初発直後の7月15日前後である。
- 第1世代成虫誘殺数と水田内第2世代幼虫密度には正の相関が認められ、以下の式が得られた(図1)。
X:トラップの累積誘殺数「予測モデルによる推定孵化最盛日の1日後まで」 Y:水田内の第2世代幼虫密度(個体/m2)「同上、孵化最盛日の4~6日後調査」 log(Y+1)=0.88(log(X+1))-0.231R=0.81N=21
- 予測モデルによる推定孵化最盛日:6月1日からの有効積算温度594日度の月日(発育零点13.4℃。熊谷気象台の日平均気温から算出)とする。平年は8月2日。
- 幼虫若齢期の要防除水準を6個体/m2(吉沢,1996)とした場合、上記の回帰式から、トラップ1台あたり成虫誘殺数約15個体を要防除水準と推定した。
- なお、移植が早い水田ほど産卵最盛日(幼虫発育から算出)が前進し、予測モデルによる産卵最盛日(前記、有効積算温度539日度の月日。平年は7月29日)との誤差が広がり、逆に移植の遅い水田では予測日と一致する傾向を示す(図2)。また、第2世代幼虫の低密度水田ほど産卵最盛日が前進し、予測モデルによる産卵最盛日との誤差が広がり、逆に、高密度水田では予測日と一致する傾向を示す(図3)。
|
| 成果の活用面・留意点 |
- 移植時期の遅い水稲及び直播きでは、本種が多発しやすいので活用が期待される。
- トラップは、水稲の発育とともに移動して、草冠部の位置を保持する。
- アメダスデータ等、気象観測値の活用によって調査時期を決定する。
- トラップの色と設置方法によって誘殺数が異なるので注意する。
|
| 図表1 |
 |
| 図表2 |
 |
| 図表3 |
 |
| カテゴリ |
病害虫
水田
水稲
防除
|