タイトル |
有機物資材を用いた土壌物理性改善によるハウス栽培ももの樹勢回復 |
担当機関 |
山梨県果樹試験場 |
研究期間 |
1996~1997 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1997 |
要約 |
有機物資材の局所深耕処理はハウス栽培ももの根量を増加するとともに新梢伸張も促進し、樹勢を回復する。その結果、果実重は増加する。
|
背景・ねらい |
山梨果試の現地調査結果より、ハウス栽培ももの樹勢低下は劣悪な土壌物理性の条件下で起こっていると考えられた。そこで、樹勢の低下している現地ハウス栽培もも園で有機物施用を中心に土壌物理性改善試験を行ない、有効な対策を明らかにする。
|
成果の内容・特徴 |
バーク堆肥と下水汚泥コンポストを深耕または表面施用した場合について、新梢長、根系、果実品質を2年間調査した。
- 両資材をタコツボ施用により局所深耕処理すると、新梢伸張が盛んとなり樹勢は回復する(表1)。ただし表面施用では明瞭な効果はない。
- 有機物の局所深耕処理により土壌硬度は低下し、土壌物理性は改善される。2年後の根系の状態は、細~小根量が大幅に増加し、分布範囲も深くなる(表2)。
- これらの方法により樹勢は良好となり、果実重が向上し、品質が改善される(表3)。
- 以上のことから従来の有機物資材を組み合わせたタコツボ深耕はハウス栽培ももの樹勢回復に有効なことが確認された。
|
成果の活用面・留意点 |
有機物深耕施用は主幹から1~2m離れた地点に4~8ヶ所/樹、深さ50cmに資材10kg/坑の方式で、3年置き程度を目安に定期的に行なう。
|
カテゴリ |
樹勢回復
もも
|