クール宅配便を利用して輸送した豚人工授精用精液の保存技術の確立

タイトル クール宅配便を利用して輸送した豚人工授精用精液の保存技術の確立
担当機関 山梨県畜産試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 《豚人工授精用精液》の《クール宅配便(5℃設定)の保存温度》での《精液配布システム》を確立するため、宅配便による《農家実証》を行ったところ良好な繁殖成績が得られた。
背景・ねらい 養豚場において各種疾病が流行、蔓延する中で防疫上安全な血液更新法として人工授精が見直されている。そこで、精液の流通を促進し、優良種雄豚の広域的利用を促進するため、豚精液の保存方法及び輸送技術について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 豚精液の採取は週1回行い、精液性状検査後、当場開発保存液(B-GSHTB4-3)で精子数0.5~1億/mlに希釈して輸送試験に供した。発送はポリボトルに希釈精液を100ml充填したものを2本で一組とした。
  2. 精液の輸送処理:精液と等温度(約35℃)で希釈後直ちにポリボトルに入れ、アルミホイルを巻き、さらに子供用紙オムツで包んだ。包装した希釈精液は、ビニール袋に希釈精液と同温度の水(400ml)を入れたものと一緒に発泡スチロール箱(一重、縦13CM×横18CM×高さ14CM)に納め、クール宅配便で農家への輸送を行った。農家に到着した精液は直ちに家庭用冷蔵庫に移し、人工授精に使用するまで1日一回精液ボトルを手で振って撹拌し保管した。
  3. 約24時間の輸送中の精液温度は、時間の経過と共に低下し、最低1.1℃であった(平成9年度成績、図1)。
  4. 繁殖成績は、11回の精液の宅配による、雌豚11頭への人工授精の結果、10頭が受胎(受胎率91%)、産子数範囲7頭~13頭、平均産子数10.5頭と良好な成績を示した(表1)。
  5. クール宅配便による精液の輸送コストは、1回当たり927円となる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. この成績は、夏季のみの試験結果である。また、輸送後の5℃での精液保存は、家庭用冷蔵庫で対応でき、保存コストの低減化が図れる。
  2. クール宅配便を用いた5℃保存では、精液を採取し同温度の希釈液で希釈後に直ちに配送でき、輸送中に精液温度が自然に保存温度に低下するため作業が簡便に行える。
図表1 215719-1.gif
図表2 215719-2.gif
図表3 215719-3.gif
カテゴリ コスト 繁殖性改善 豚 輸送

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