| タイトル |
携帯型pHメーターによるぶどう「高尾」の滴定酸度の推定 |
| 担当機関 |
東京都農業試験場 |
| 研究期間 |
1998~1998 |
| 研究担当者 |
|
| 発行年度 |
1998 |
| 要約 |
都内におけるぶどう「高尾」の酸度(概算値)は、満開後日数と携帯型pHメーター値を利用することで、簡易に短時間で推定できる。
|
| 背景・ねらい |
ぶどう「高尾」は、都内でもっとも多く生産されているぶどう品種である。酸抜けのよい品種のため、生産者が行う収穫判断の指標は、外観は着色、味は糖度だけである。近年は、消費者の味への多様性から適度な酸味の果実も好まれるようになり、酸度について収穫判断の指標とする必要が求められている。酸度測定は中和滴定法による測定が一般的であるが、煩雑で時間を要するため、生産者レベルでは試食によるのみである。そこで、3カ年(平成8~10年)、都内4地域29地点の果実(214点)について、携帯型pHメーター値(以下、pH値)と滴定酸度の関係を調査し、生産者が酸度を推定できる簡易な方法について検討した。
|
| 成果の内容・特徴 |
- 果房あたり6果粒(果房上部、中部、下部より2粒ずつ)の果汁でも、常法の10果粒のそれと、滴定酸度はほぼ同様の値となった(図1)。このため、調査では、滴定酸度は6果粒全体の果汁の値とし、pH値は6果粒の平均値とした。
- 都内2地点(農試、八王子)の満開後日数に伴う滴定酸度の変化は、同様な傾向であった。満開後70日以降、滴定酸度はゆっくりと減少する傾向が見られ、満開後日数の増加に伴い、pH値は直線的に増加する傾向が見られた(図2)。このため、満開後70日以降の滴定酸度とpH値の関係をみた。
- 滴定酸度とpH値の関係について満開後日数を考慮して調べた。満開後日数が同じ場合では、pH値が増加するにつれ、滴定酸度は減少する傾向が多く見られた。pH値が同じ場合では、満開後日数が増加しても滴定酸度に一定の傾向は認められなかった。満開後日数を考慮することで、pH値からおおよその滴定酸度が推定できると思われた(表1)。
- 以上の結果から、満開後日数の把握と果房あたり6果粒の携帯型pHメーター値の測定と表1を利用する方法で、ぶどう「高尾」のおおよその滴定酸度が推定できる。
|
| 成果の活用面・留意点 |
- ぶどう「高尾」の満開後日数と果房あたり6果粒の携帯型pHメーター値から、簡易に短時間でおおよその滴定酸度が求められるので、生産者レベルでの収穫判断の指標の一つとして活用できる。
- 供試試料が都内産に限定され、供試試料の少ない部分では誤差が大きい(標準偏差で0.03~0.09)ので、求めた酸度はあくまでも概算値であり、利用時は注意が必要である。
|
| 図表1 |
 |
| 図表2 |
 |
| 図表3 |
 |
| カテゴリ |
くり
品種
ぶどう
|