夏肥重点方式による高糖系温州みかんによる施肥効果向上

タイトル 夏肥重点方式による高糖系温州みかんによる施肥効果向上
担当機関 神奈川県農業総合研究所根府川試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1998
要約 「大津四号」と「青島温州」の夏肥窒素を5月中旬と6月上旬に重点的に各30%づつ施用すると夏肥22%の慣行施肥と比べ施肥効率が約30%程度高まる.果実収量,品質とも慣行と同等であり,夏肥による遅効きは認められない.夏重点施肥は慣行施肥に比べ施肥効率が高い.夏重点施肥方式の適正施肥量(窒素成分)は「大津四号」で25~35kg/10a程度,「青島温州」で20~25kg/10a程度である.
背景・ねらい 高糖系温州みかんの「大津四号」と「青島温州」は,隔年結果性が強いため,安定した収量と果実品質を得るための技術開発が必要とされている.一方温州みかんの施肥方法については,養分吸収のパターンから成木の養分吸収時期は,5~8月頃に年間の大部分を占めるが,実際は,夏肥の遅効きによる果実品質の低下をさけるため,夏肥の施肥割合は低く、20~25%が慣行法となっている.本試験では,高糖系温州みかん「大津四号」と「青島温州」を供試し,1988年から1997年までの9年間,夏重点施肥(夏肥割合が年間施肥量の60%)の有効性および適正施肥量の検討を行った.
成果の内容・特徴
  1. 施肥量の違いと収量の比較から収量が最大となる変曲点を推定すると,「大津四号」は「青島温州」に比べ多肥となり,夏重点施肥,生育期施肥は慣行施肥に比べ少肥となる.従って「大津四号」は「青島温州」に比べ肥料要求量が多く,夏重点施肥,生育期施肥は慣行施肥に比べ施肥効率が高い(表1).夏重点施肥を行う場合,樹齢12~14年生,10a当たり収量が2.0~2.5t程度で,「大津四号」の年間窒素施用量は25~30kg/10a程度,「青島温州」の年間窒素施用量は25kg/10a程度か,それ以下が適正である.
  2. 収量性と隔年結果性には,負の相関が見られる傾向があるので,適正施肥量は,品種,施肥方法を問わず,隔年結果を軽減する効果がある(表1).
  3. 施肥直後の土壌中の硝酸態窒素含有量は,夏重点施肥法が慣行施肥法に比べ高いものの,夏季~秋季にはほとんど違いがみられず,また夏重点施肥が果実品質を低下させる傾向はみられないので,夏重点施肥の夏肥の遅効きはない(図1,表1).
  4. 「大津四号」の樹体内無機成分のうち,1樹当たりのN,P2O5,K2O,CaO含量は,慣行区に比べ生育期区,夏重点区が多いので,夏重点施肥,生育期施肥は慣行施肥に比べ施肥効率が高い(表2).
成果の活用面・留意点 火山灰土壌での成果のため,砂れき,砂質土壌等では,本試験の年間施肥量の推定値では多すぎると思われる.夏肥には速効性肥料を用い,遅効きしないよう適期施用する.夏肥は化成割合の高い肥料を用い,根やけを回避するため2回に分施する.
図表1 215750-1.gif
図表2 215750-2.gif
図表3 215750-3.gif
図表4 215750-4.gif
図表5 215750-5.gif
カテゴリ 肥料 温州みかん 施肥 品種

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