イチゴの雨よけ高設育苗に適する親株の栽培ベッド構造と設置法

タイトル イチゴの雨よけ高設育苗に適する親株の栽培ベッド構造と設置法
担当機関 岐阜県農業総合研究センター
研究期間 1998~1999
研究担当者
発行年度 1998
背景・ねらい イチゴの育苗は、作業環境の改善及び炭そ病の回避等から雨よけ高設栽培が普及し始めている。しかし雨よけハウス内の高設ベンチでは高温等による親株の生育不良がみられ、病害の発生も懸念される。このようなイチゴの環境を改善するため、①不織布シートによる樋状ベッドの根圏域温度抑制、②ハウス内温度分布から高温を回避できる高設ベッドの高さを明らかにし、簡易で安定した育苗ができる雨よけ高設ベンチを作製する。
成果の内容・特徴
  1. 根圏域の昇温抑制ができる不織布シートによる樋状ベッドを開発した。その構造は、親株ベッドの幅を20cmとし、不織布シート(厚さ0.35mm、透水率60%)を受けるためフラワーネット(10cm角目横3マス)を横直管パイプに通し固定する。直管パイプはφ19mmを使用する。培地量は14リットル/m程度となる。ランナーを片出しとした受けポット方式の場合の構造を図1に示す。
  2. 根圏域の温度は発泡スチロール製ベッドに比べ、冬期で夜間同等ないしやや低めとなるものの日中には2℃程度高く、夏期では2~5℃低く推移し、根圏域の温度は改善される(図2)。
  3. 高設ベンチの高さは、親株が雨よけハウスのサイドの開く高さより低くなるようにする。
    最高気温でみると、ハウスサイドの開く高さまでは外気温より1.5℃程度の温度上昇であるが、その上20cmでは3.4℃以上の昇温となる(表1)。
  4. 親株の生育、ランナーの発生は7月上旬までは発泡スチロールベッドと同程度、高温時には不織布シートによるベッドが優れる(表2)。
  5. 親株の施肥は、微量要素入り緩効性肥料(タイプ180日程度)20g/株を定植時に施用し、その後IB化成S1号を2ヶ月程度に1回5~10g/株追肥する。親株の灌水は2~3回/日、3分間程度とし、鉢受け後は頭上灌水に切り替え、同程度行う。
  6. ベッド作製の諸材料費は1,670円/m程度である(パイプ、フラワーネット、不織布シート、止め金具、ヤシ殻培地を含む)。
成果の活用面・留意点
  1. 夏期のランナー発生も良好なため、7月上旬までにポット育苗用の苗を採苗後、高設ベンチ上に発根用資材を敷くことにより無仮植育苗も行える。
図表1 215778-1.gif
図表2 215778-2.gif
図表3 215778-3.gif
図表4 215778-4.gif
カテゴリ 肥料 育苗 いちご 栽培技術 施肥

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