チャバネセセリ幼虫の齢期判別法

タイトル チャバネセセリ幼虫の齢期判別法
担当機関 神奈川県農業総合研究所
研究期間 1998~2000
研究担当者
発行年度 1998
要約 頭部前面及び胸腹部の色彩斑紋等により、チャバネセセリ幼虫の齢期を判別できる。
背景・ねらい 神奈川県ではチャバネセセリのイネへの加害は少ないが、本種幼虫の外見はイチモンジセセリと酷似しており、またイネ葉を綴り合わせた筒状の巣を造るため、現地でイチモンジセセリと混同されている。そこで、従来不明であった本種幼虫各齢期の判別法を確立し、イチモンジセセリの発生予察・防除要否判断支援システムの構築に資する。
成果の内容・特徴
  1. 頭部前面の色彩斑紋は幼虫の齢期によって異なり、齢期判別のキーポイントになる(図2)。1齢:光沢のある黒色地で、無紋である。2齢:多くの個体は1齢と同様に黒色・無紋であるが、副前頭の外側が不鮮明ながら暗褐色を帯びる個体もある。3齢:頭部左右外縁寄りにハ字形の帯状暗褐色斑紋が現れる。副前頭も暗褐色を呈する。4齢:頭部の地色は一転して青みがかった乳白色になる。頭部左右外縁部の帯状斑紋、その内側のハ字形斑紋、前頭縫線及び副前頭の外縁部、中縫線、前頭の中心を縦断して頭楯に達する線などは、いずれも濃赤褐色である。ときには、上記のハ字形斑紋が不明瞭な個体も見られる。5齢:頭部の地色は淡い緑色であり、4齢の頭部が比較的丸みを帯びているのに対して、本齢の頭頂部はやや尖りぎみで、頭頂の凹みも深い。頭部左右外縁部に赤褐色の帯状斑紋があり、その外側は灰白色に縁取られ、また内側の帯状縁取り斑紋は白色を呈する。前頭縫線及び副前頭の外縁部が褐色になる個体が多い。2.胸腹部においても齢期により若干の相違点が認められるが、特に①気門下線(白色)の存在(4齢、5齢)、②)第7・8腹環節の気門下線の下に現れる白色の塊状小斑紋(5齢)の存在は顕著な特徴である(図1)。
  2. 4齢期及び5齢期の雄では第5腹環節の背線下に体腔内の精巣が透けて淡褐色に見えるようになる。これにより雌雄鑑別が可能となる。
成果の活用面・留意点 2齢幼虫の頭部は1齢幼虫と同様に黒色・無紋の個体が多いが、腹部は1齢幼虫よりも緑色を帯びる。腹部の大きさや体長なども考慮して齢期を判別する。3~5齢幼虫は個体変異が見られても、上記の特徴により野外での齢期判別が可能である。全齢期をとおして、腹部はイチモンジセセリよりも黄色みが強い。5齢幼虫の巣の造りは粗雑であり、体の一部が巣外に裸出していることが多い。前蛹及び蛹は白蝋分泌物に被覆されることなく淡緑色で、背線に淡白色の縁取りがあり、亜背線は黄白色を呈し、頭部に角状突起を有する点で、イチモンジセセリとは異なる。
図表1 215880-1.gif
図表2 215880-2.gif
図表3 215880-3.gif
図表4 215880-4.gif
カテゴリ 病害虫 防除

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