吸湿性の紐を利用した果樹のかん水装置の開発

タイトル 吸湿性の紐を利用した果樹のかん水装置の開発
担当機関 埼玉県農林総合研究センター
研究期間 1999~2000
研究担当者
発行年度 2000
要約 ビニル管に吸湿性の紐を通し、チューブ内に空気の遮断、流入ができる機能を加えた簡易なかん水装置を考案し、紐2本で1日当たりのかん水量は350~450mLとなる。均一かん水により土壌水分が高く維持され、水の効率的利用が可能となる。
背景・ねらい 栽植直後の果樹苗木、コンテナ栽培の果樹の生育には定期的なかん水が必要である。かん水には多くの労力を要し、より簡便な方法が求められている。そこで、省力化、水の効率的利用に繋がる簡易なかん水技術を開発するため、吸湿性の紐を利用して容器内の水を連続して均一かん水する装置を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 吸湿性の紐、ビニル管を用いて簡易なかん水装置を考案した(図1)。本装置はかん水期間中、チューブ内に空気が入らないため、容器内の水位が下がっても管内の水位をかん水開始前の位置に保持することができる。
  2. 管に通す紐は果樹せん定用の紐(クラニロープ)を使用し、1日当たりのかん水量は紐1本で150~200mL、2本で350~450mL、3本で500~700mL前後となる(表1)。管の内径は紐1本で4mm、2本で6~7mm、3本で8~9mm程度とし、チューブ先端のキャップは容器の底より5~7cm低くして固定する。
  3. 容器の形状は選ばないが、タンク内の水位と最上部のチューブの高さの差が30cm以上になるとかん水量が70%以下に減少するため、一定のかん水量を確保するには水口の高さが30cm以下の容器を使用する(表1)。
  4. 一定量を連続かん水する方法は、2~3日間隔の断続かん水に比べ、ポット内の土壌水分が高く維持でき、ブルーベリーに対する乾燥害を軽減できる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. チューブ先端のキャップを土の中に入れることにより土中かん水が可能となる。また、ピンチコックを開いて管内に空気を入れ水位を下げることにより、かん水を中止できる。
  2. 紐は一定期間使用すると、藻の発生等によって汚れてかん水量が減少するため、交換する。
  3. 緩衝部は管内の水位の変動を少なくするのに役立ち、容量としては紐1本で10mL、2本で20~30mL、3本で40~50mL程度のものを使用する。
図表1 216297-1.gif
図表2 216297-2.gif
図表3 216297-3.gif
カテゴリ 乾燥 省力化 ブルーベリー

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