センリョウ種子からのカルス形成と植物体再生

タイトル センリョウ種子からのカルス形成と植物体再生
担当機関 茨城県農業総合センター生物工学研究所
研究期間 2000~2000
研究担当者
発行年度 2000
要約 センリョウの種子を2・4-D添加のMS培地で培養すると、カルスおよび不定胚が形成される。この不定胚をBAP添加のMS培地で培養すると、植物体が再生する。この植物体は通常の方法で順化すると、開花・結実する。
背景・ねらい センリョウは、正月の生け花の材料として広く使われ、茨城県が全国第1位の生産を占めている。センリョウの育種は、これまで交雑育種で行われていたが、さらに優良品種を開発するには培養変異、遺伝子組換えなどの利用が有効と考えられる。しかし、これらの基礎となる培養系について全く報告されていないので、センリョウ種子からの再分化系の確立を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 赤実系在来種の種子を縦方向に半分割して、培地に置床し150日間培養する。MS培地に 2・4-D 1.0mg/lを添加した区のカルス形成率が最も高く(表1,図1)、肉眼観察ではこれらのカルスの約6割から不定胚が形成される。
  2. 不定胚には、子葉、根などを欠損する奇形の個体が多く出現するため、正常な子葉および根を持った不定胚をBAP添加のMS培地に移植して培養する。この場合、MS培地に添加するBAP濃度は、2.0mg/l が優れる(表2)。
  3. 黄実系在来種についても上記1と同じ方法で培養すると、赤実系在来種よりカルス形成率は劣るものの、再生植物体が得られるので黄実系在来種の再分化系としても利用できる(表3)。
  4. 不定胚由来の植物体は、他の培養植物と同様にバーミキュライトを用土とし、植物体周辺の湿度を徐々に下げて順化すれば、その後順調に生育して開花・結実する(図1)。
成果の活用面・留意点 品種開発に当たっては再生植物を多数育成し当代およびその後代の変異を検討する。また、放射線照射による変異拡大についても検討する。
図表1 216352-1.gif
図表2 216352-2.gif
図表3 216352-3.gif
図表4 216352-4.jpg
カテゴリ 育種 品種 品種開発

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