イネの小規模栽培実験での被覆資材による交雑防止法

タイトル イネの小規模栽培実験での被覆資材による交雑防止法
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター
研究期間 2002~2005
研究担当者 芦澤武人
横山宏太郎
吉田均
青木秀之
川田元滋
大槻寛
提箸祥幸
田淵宏朗
日比忠晴
平八重一之
矢頭治
発行年度 2005
要約 イネの小規模隔離栽培実験では風を止め、花粉を通過させない被覆資材で栽培区画を覆うことによって実験品種の花粉による周辺での交雑を防止することができる。
キーワード イネ、交雑防止、被覆資材
背景・ねらい 近年、国内で栽培されるイネ品種は多様化の傾向にあり、遺伝子組換えイネを始めとして医療目的の品種、耐病性IL品種、着色米品種等、品種開発の過程でも他品種との自然交雑に注意が必要な品種が増えている。
これまで栽培距離、栽培場所、栽培時期、袋掛け等によって隔離を行っているが、さらに今後の様々な状況の栽培実験に対応するためにこれらの施策に加えて被覆資材による交雑防止法の開発が必要である。

成果の内容・特徴 1.
一般にイネが隣接個体から受粉して交雑する確率は概ね0.0~1.0%の範囲にある。このイネの交雑は開花中の風の影響を大きく受け、卓越風の風上側個体から受粉する確率が最も高い(図1A,B)。
2.
栽培区画の上面と4側面を被覆した場合に被覆内をほぼ無風にする農業用不織布資材がある(表1)。
3.
風を通過させにくい資材ほど花粉を通過させにくく、花粉の自然落下条件で花粉を通過させない不織布資材がある(表2)。
4.
このような資材を使い、農業用パイプハウスなど用いて研究用イネの栽培区画を交雑防止の目的で完全に覆うことができる(図2)。

成果の活用面・留意点 1.
農業用パイプハウス等で覆うことのできる程度の小規模栽培実験での花粉飛散防止技術として利用できる。
2.
日射によって被覆内部の温度が上昇し条件によっては一時的に40℃を超えることもあるので、必要に応じて温度上昇を防止する措置をとることとする。
図表1 218103-1.gif
図表2 218103-2.jpg
図表3 218103-3.gif
図表4 218103-4.gif
カテゴリ 受粉 品種 品種開発

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