| タイトル |
河口域におけるヨシ群落の窒素浄化量の推定方法 |
| 担当機関 |
三重県科学技術振興センター |
| 研究期間 |
2000~2002 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
2000 |
| 要約 |
河口域のヨシ群落内の土壌は生育境界から内側に約2mの範囲がグライ化しており、ここでの脱窒速度は大きい。この速度は生育期のヨシの窒素吸収速度に匹敵し、グライ化域はヨシ群落全体の浄化量に対する役割が大きい。ヨシ群落の窒素浄化量は群落の生育境界からの長さから求めた積算浄化量と群落長から求められる。
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| 背景・ねらい |
伊勢湾は夏季に貧酸素水塊が発生し、その発生機構の解明が急がれている。その要因である湾への負荷量をシミュレートするには、河川からの負荷量と河口周辺の浄化量を求めることが必要である。ここでは、本県の櫛田川河口域のヨシ群落の窒素浄化量を検討する。
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| 成果の内容・特徴 |
- ヨシ群落周辺において、水質、土壌の調査を行った。河川水がヨシ群落を通過するときにヨシ植物体自体が物理的障壁となり、群落内の河川水のBOD、SSは群落外の河川水よりも高くなる。この結果、群落内には有機物の堆積が起こると考えられる。表層土壌の酸化還元電位(Eh)は、生育境界から内側に2mの範囲で低く、グライ化が認められた。また、生育境界から2mを越える地点ではEhは高かった。堆積される有機物は、主に生育境界から内側に2mの範囲に堆積されてグライ化域を形成すると考えられる(図1)。
- ヨシ群落断面の脱窒速度をアセチレンブロック法(スラリー法)を用いて求めた。グライ化域では脱窒速度が干潮時の湧水面まで保たれ、面積あたりの脱窒速度が0.121g/m2/dayと大きい。しかし、非グライ域での脱窒速度は0.017g/m2/dayと小さい(表1)。そのため、ヨシ群落における脱窒量はグライ化域とそれ以外を区別して考える必要がある。また、グライ化域での脱窒速度は、現地のヨシの生育期の窒素吸収速度0.091g/m2/dayに匹敵する(表2)。
- ヨシ群落の窒素浄化量を脱窒量とヨシの吸収量の合計とすると、生育境界から2mまでとそれ以降における積算浄化量は傾きの異なる直線で表される。群落全体の窒素浄化量は群落の生育境界からの長さから求めた積算浄化量と群落長を乗じて求められる(図2)。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 積算浄化量のグラフは、河川水質及びヨシの生育量等により変化する。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| カテゴリ |
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