水稲貯蔵種子の発芽率を安定させる浸種方法

タイトル 水稲貯蔵種子の発芽率を安定させる浸種方法
担当機関 新潟農総研
研究期間 1997~2001
研究担当者 佐藤 徹
浅井善広
中嶋健一
原田惇
長澤裕滋
田村隆夫
発行年度 2002
要約 水稲種子生産において1年以上貯蔵した種子籾の安定した発芽率を得るためには、浸種温度10~15℃、浸種日数を4~5日とする。
キーワード 水稲種子、貯蔵、発芽率、浸種温度、浸種日数
背景・ねらい 水稲種子生産においては、1年以上貯蔵された種子籾を使用することがあり、発芽の不揃いが問題となる場合がある。そこで、発芽不良と浸種方法との関係を検討し、最適な浸種条件を明らかにすることにより、安定した原種供給と種子の計画生産に資する。
成果の内容・特徴 1.
1年以上貯蔵した水稲種子において安定した発芽率を得るためには、浸種温度を10~15℃、浸種日数を4~5日とする。
2.
貯蔵期間が長いほど発芽率は低下する傾向がある。また、休眠の深い「コシヒカリ」では貯蔵期間が1年未満の場合、浸種日数が長いほど発芽率が高いが、休眠の浅い「越路早生」や貯蔵3年以上の「コシヒカリ」では、浸種日数が長いほど発芽率は低下する傾向がある(図1、2)。しかし、浸種を行わないと催芽の揃いが悪い(表1)ことや、種子消毒の効果は、浸種日数を4日以上とする必要があるので、浸種日数は4~5日とする。
3.
越路早生や貯蔵3~4年のコシヒカリでは、浸種温度5℃で発芽率が低下する傾向がある(図1、2)。また、正常苗率も低下する(図3)ことから、浸種温度は10~15℃とする。
成果の活用面・留意点 1.
本成果は室温10~12℃、湿度30%で低温貯蔵した種子を用いた結果で、普及対象は水稲種子生産者である。
2.
貯蔵期間が1年未満の場合、通常の浸種方法に準じる(図2)。
3.
浸種中は酸素不足にならないように、網袋の充填量を5~6割にとどめ、浸種水量を種籾容量の2倍程度とする。浸種後は芽の伸びすぎに注意しながら30~32℃で催芽する。
図表1 216910-1.gif
図表2 216910-2.gif
図表3 216910-3.gif
図表4 216910-4.gif
カテゴリ 種子消毒 水稲 発芽不良

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