| タイトル | ルーメン分解性蛋白質含量を抑えることにより泌乳牛の尿中窒素排せつ量を大幅に削減できる |
|---|---|
| 担当機関 | 愛知畜研酪農研究室 |
| 研究期間 | 2000~2002 |
| 研究担当者 |
阿久津和弘 井上和典 磯健司 梶川博 関誠 古賀照章 佐藤精 斎藤公一 寺田文典 篠原晃 松原英二 清水景子 倉石照美 大久保吉啓 内田哲二 木村容子 |
| 発行年度 | 2002 |
| 要約 | 泌乳最盛期牛に対する飼料中の粗蛋白質含量およびルーメン分解性蛋白質含量を、それぞれ17.5%、11.5%から14.7%、8.7%に抑えることで、尿中窒素量が211g/dから113g/dへと減少した。泌乳成績に大きな影響を及ぼすことなく、ふん尿の窒素排せつ量を1/4程度削減できる。 |
| キーワード | 乳牛、蛋白質、窒素、ルーメン、排せつ量、ふん尿 |
| 背景・ねらい | 家畜排せつ物の管理の適正化と利用の促進などを目的とした農業環境関連3法が施行され、環境保全型農業の促進が求められている。そこで環境負荷物質の低減と生乳の高位生産の両立を目的として、粗蛋白質含量およびルーメン分解性蛋白質含量の異なる飼料の給与が乳生産、排せつ量および窒素出納にどの様な影響を及ぼすかについて検討を行った。 |
| 成果の内容・特徴 | 1. 公立8試験場の2産以上の乳牛62頭に分娩後5~110日(15週間)まで試験飼料をTMRで給与して飼養試験を実施した。試験飼料は粗蛋白質含量およびルーメン分解性蛋白質含量の多いHd区、少ないLd区およびその中間のMd区の3区とした(表1)。また分娩後16週前後の3日間について全ふん尿採取により出納試験を行った。 2. 体重、乾物摂取量(DMI)、乾物摂取量体重比(DMI/BW)、乳量および4%脂肪補正乳量(FCM)は、試験区間に差がなかった。乳中尿素態窒素(MUN)はHd,Md,Ld区の順に有意に低下した(表2)。 3. ルーメン内容液において、アンモニア態窒素(NH3N)はHd,Md,Ld区の順に有意に低下した。同様に血液中尿素態窒素(BUN)もHd,Md,Ld区の順に有意に低下した(表3)。 4. 出納試験の結果、Ld区の尿量が有意に減少した。さらに、Ld区は尿中窒素濃度も有意に低下したため、1日あたり尿中窒素量はHd区に比べ約半分であった(図1)。 5. これらの結果から、泌乳最盛期牛に対する飼料中の粗蛋白質含量およびルーメン分解性蛋白質含量をそれぞれ17.5%、11.5%から14.7%、8.7%に抑えることにより、泌乳成績に大きな影響を及ぼすことなく、尿中窒素量が211g/dから113g/dと減少し、ふん尿の窒素排せつ量を1/4程度削減できる。また、摂取した窒素が乳中に分配される割合は増加するので、効率的な乳生産が期待できる。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1. 泌乳牛の窒素排せつ量を低減させたい場合の飼料給与設計に利用する。 2. Ld区のルーメン内アンモニア態窒素濃度や乳中尿素態窒素濃度の値は、一般的な値に比べ低く、特にルーメン内分解性蛋白質(CPd)が不足している可能性がある。CPdの含量についてはさらに検討する必要がある。 3. 初産および2産については、増体量を考慮するとCP14.7%では不足する可能性がある。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| カテゴリ | 乳牛 |
| 超音波測定による黒毛和種去勢牛の生後22か月以降の脂肪交雑推定法 |
| ロングマット水耕苗育苗・移植技術の導入の対象になる経営 |
| 豚液状精液の農家配布後の保存法 |