| タイトル | 米の食味に関わるアルカリ崩壊性を判定するSNPsマーカー |
|---|---|
| 担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 作物研究所 |
| 研究期間 | 2004~2005 |
| 研究担当者 |
近藤始彦 青木法明 梅本貴之 |
| 発行年度 | 2005 |
| 要約 | 米の食味に関与する米粒のアルカリ崩壊性、アミロペクチン鎖長分布、デンプン糊化温度は、デンプン合成酵素IIa遺伝子(SSIIa)に生じた2つの自然変異によって制御されている。これら2つの変異点に基づいたSNPs(1塩基多型)マーカーは、上記デンプン特性の品種間差を判定しうる。 |
| キーワード | アルカリ崩壊性、イネ、alk、米、食味、SNPsマーカー、デンプン合成酵素IIa遺伝子 |
| 背景・ねらい | 米のアルカリ崩壊性は食味に関連するため、品種育成時に選抜指標のひとつとして用いられる。同特性の品種間差は第6染色体の主働遺伝子alk(デンプン合成酵素IIa、SSIIa)によって制御されるが、他の微働遺伝子や登熟期の気温によっても左右されるため、表現型によるalk遺伝子型の判定は必ずしも容易でない。そこでSSIIaに生じた原因候補変異点を明らかにし、同変異点に基づいた選抜用DNAマーカーを開発することで、alk遺伝子型の正確な判定を可能とする。 |
| 成果の内容・特徴 | 1. 複数品種のSSIIa塩基配列の比較から、アミノ酸置換を伴うSNPsが4つ確認される。それらの遺伝子型の組み合わせ(ハプロタイプ)とデンプン特性(アミロペクチン短鎖比率、アルカリ崩壊性、糊化開始温度)との相関解析の結果から、SNP3とSNP4各々がデンプン特性に影響を及ぼす原因候補変異点と判断される(図1)。 2. 5つのプライマー、SNP3(G)フォワードプライマー、SNP3(A)フォワードプライマー、SNP4(C)フォワードプライマー、SNP4(T)フォワードプライマー、SNP3,4共通リバースプライマーによって原因候補変異点の遺伝子型が判定できる(図2)。 3. 本SNPsマーカーを用いると、アミロペクチン短鎖比率が高く、アルカリ崩壊性が易で糊化開始温度の低い品種・系統は、SNP3がAもしくはSNP4がTと判定される(図3)。 4. 生物研ジーンバンク分譲の、世界および日本イネコアコレクションのアミロペクチン短鎖比率の高低は、本SNPsマーカーによるSSIIaの遺伝子型と明確に対応し、その有効性が検証されている(データ略)。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1. 米の食味と関連する、第6染色体のalk座で制御されるアルカリ崩壊性のDNAマーカー選抜に利用可能である。 2. SNP3の遺伝子型判定には、SNP3(G)もしくはSNP3(A)フォワードプライマーとSNP3,4共通リバースプライマーを混合して各々PCRを行う。また、SNP4の遺伝子型判定は、SNP4(C)とSNP4(T)フォワードプライマーおよびSNP3,4共通リバースプライマーを混合して一度にPCRを行うことが可能である。 3. 他の変異によってアルカリ崩壊性が変更した系統・個体の選抜には使用できない。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| カテゴリ | DNAマーカー 品種 良食味 |
| イネいもち病圃場抵抗性遺伝子<i>Pi34</i>の遺伝地図上の位置 |
| 福島県における水稲新品種候補「ふ系糯178号」の採用 |
| 高トリプトファン含量イネの作出 |