チャの被覆栽培における無機成分の吸収特性

タイトル チャの被覆栽培における無機成分の吸収特性
担当機関 愛知農総試
研究期間 2005~2008
研究担当者 滝本雅章
白井一則
辻正樹
木下忠孝
発行年度 2006
要約 チャの被覆栽培はカルシウム、マグネシウムを始め無機成分の吸収を抑制し、この抑制は二重被覆時に顕著となる。また、被覆を除去した後も2か月程度は多くの無機成分の吸収が抑制される。
背景・ねらい 施用した肥料成分を茶樹に効率的に利用させるには、成分の吸収特性を知る必要があるが、今まで棚掛けの被覆栽培についてはほとんど検討されていない。そこで、砂耕試験(図1)により被覆処理した茶樹の無機成分吸収特性を明らかにする。

成果の内容・特徴 1.
被覆を行うと各成分の吸収量が抑制される。その抑制は遮光率70%の一重被覆より遮光率98%の二重被覆時の方が顕著である(図2)。
2.
被覆による吸収量の抑制はカルシウム、マグネシウム、水、カリウム及び鉄で大きく、窒素、アルミニウム及びマンガンで小さい。特に、カルシウム及びマグネシウムは二重被覆期間中ほとんど吸収されない(図2)。
3.
摘採葉中の無機成分含有量は、特定の成分が顕著に少なくなるという傾向は見られない(図3)。
4.
被覆を除去した後もマンガンを除いて各成分の吸収抑制は続く。無被覆区と同様な吸収量に回復するには、いずれの成分も2か月以上を要する(図4)。

成果の活用面・留意点 1.
てん茶栽培における施肥を含めた栽培管理を検討する場面で活用できる。
2.
本成果は砂耕試験から得られたものである。
3.
本試験の被覆区は無被覆区に比べて花芽着生茎が多く、カンザワハダニの寄生も多い傾向にある。

図表1 218399-1.jpg
図表2 218399-2.gif
図表3 218399-3.gif
図表4 218399-4.gif
カテゴリ 肥料 栽培技術 施肥 てん茶

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