硫酸マンガンの果房浸漬処理によるブドウ‘ピオーネ’の「房枯れ症」発生軽減

タイトル 硫酸マンガンの果房浸漬処理によるブドウ‘ピオーネ’の「房枯れ症」発生軽減
担当機関 岡山農総セ
研究期間 1998~2000
研究担当者 小野俊朗
水島栄治
大家理哉
土井智津子
難波和彦
尾頃敦郎
木村剛
有吉俊明
発行年度 2001
要約 ブドウ‘ピオーネ’の房枯れ症はマンガン欠乏に伴う生理障害である。1回目のジベレリン処理時に硫酸マンガンを0.5%(w/v)濃度となるよう添加し、果房浸漬処理することで房枯れ症の発生を軽減できる。
キーワード ブドウ、ピオーネ、房枯れ症、硫酸マンガン、果房浸漬
背景・ねらい ブドウ‘ピオーネ’の房枯れ症は、近年栽培現地で多発傾向にある生理障害であるが、発生防止技術は明らかにされていない。その発生要因と対策を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 房枯れ症発生樹の葉中マンガン含有率及び葉柄汁液中マンガン濃度は、房枯れ症が発生しなかった樹に比べて、開花期の時点ですでに低い傾向にある(図1)。
  2. 房枯れ症が多発する樹に対して、ジベレリン処理時に硫酸マンガンを0.5%(w/v)濃度となるように添加し、果房浸漬処理することで、房枯れ症発生房率は軽減する(図2)。
  3. ジベレリン1回目処理時に硫酸マンガンを添加した場合、果実へのマンガンの取り込みは2回目処理時に添加した場合に比べてやや劣るが、果粉の溶脱は少ない(表1)。外観を重視した場合、1回目のジベレリン処理時に硫酸マンガンを混用した方が実用的である。
成果の活用面・留意点
  1. 1回目のジベレリン処理時に添加した場合は、果房へのマンガンの取り込みがやや劣るため、多発年次には軽減効果の低下が懸念される。
  2. 果房浸漬処理のみで発生は軽減した(2000年)が、葉脈間の明らかなクロロシスがみられる場合などは葉面散布を併用する。しかし、0.5%(w/v)硫酸マンガン水溶液を葉面散布した場合、葉に薬害が発生した(1999年)ことから、これよりも低い濃度とすることが望ましい。
  3. 本技術は房枯れ症に対する対症療法的な技術である。総合的な対策として、着果量を適正にすること、深耕等により細根を確保すること、土壌pHを適正に保つことが重要である。
図表1 219113-1.jpg
図表2 219113-2.jpg
図表3 219113-3.jpg
カテゴリ 生理障害 ぶどう

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