| タイトル | 環境負荷を軽減できる熱水による土壌消毒法 |
|---|---|
| 担当機関 | 兵庫農総セ |
| 研究期間 | 2001~2005 |
| 研究担当者 |
永井耕介 牧浩之 小河甲 |
| 発行年度 | 2002 |
| 要約 | 熱水の温度が高いほど、土壌の硝酸性窒素、塩素が少なくなる。熱水量が多くなると上層部のみならず、下層部の硝酸性窒素がほとんど溶脱される。環境負荷を軽減できる熱水処理法は温度が90℃で、量は100L/m2以下である。 |
| キーワード | 熱水、土壌化学性、土壌物理性、硝酸性窒素 |
| 背景・ねらい | 熱水処理は農薬を使わない有効な土壌消毒法として注目されている。しかしながら、熱水処理が土壌の化学性及び物理性に及ぼす影響については不明な点が多い。そこで、熱水処理の温度並びに量と土壌の化学性及び粒径分布の変化との関係を簡易ライシメ-タで調査し、環境負荷軽減を考慮に入れた熱水処理法を検討した。 |
| 成果の内容・特徴 | 1. 熱水(100L/m2)の温度が高いほど、硝酸性窒素が減少して、土壌のpHが高くなる。上層部の土壌のリン酸、塩素、硫酸根は30℃の処理に比べて、60℃以上の処理で一層減少する。減少割合は硝酸性窒素、塩素が大きく、リン酸、硫酸根が小さい(表1)。 2. 交換性カルシウム、マグネシウム、カリは熱水処理により減少する傾向にあり、交換性鉄は処理前と同じか増加傾向にあるが、どちらも処理温度の影響は小さい。交換性マンガンは処理温度により大きく異なり、上層部では30~70℃までの温度帯で減少傾向にあるが、80℃以上では逆に増加が認められる(表1)。 3. 熱水(90℃)の量が多いほど、上層部のみならず、下層部の土壌EC、硝酸性窒素、塩素が減少する。200L/m2 処理では下層部の硝酸性窒素、塩素がほとんど溶脱される。硫酸根は熱水量が多いほど上層部は減少するが下層部の変化は小さい。リン酸は熱水量の影響が小さい。土壌のカチオン類の変化は一般にアニオン類に比べて小さいが、マンガンは熱水量が多いほど増加する(表2)。 4. 熱水処理により土壌の耐水性団粒径分布に変化がみられ、熱水量が多いほど小さい粒径の割合が増加する傾向にある。熱水の温度が低いほど粒径分布の変化が小さい(図1)。 5. 地下水等への環境負荷を少なくし、土壌の消毒効果を高めるには、熱水温度を90℃に設定し、熱水量を100L/m2以下にすることが望ましい。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1. アニオン類及びカチオン類が集積した施設軟弱野菜栽培土壌(土性:壌土)を用いた。 2. 熱水温度が高いほど消毒効果は高まるが、マンガンが可給化されて 過剰障害を招く可能性がある。 3. 有機物の少ない土壌では、熱水処理で粒径が小さくなるために、目詰まりを起こす可能性がある。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| カテゴリ | 病害虫 土壌消毒 農薬 野菜栽培 |
| 傾斜畑用土揚げ機 |
| 新地中加温システム利用によるトマト・ナスの数種土壌病害虫防除と冬期の草勢強化 |
| 土壌懸濁液を用いた土壌細菌群集の多様性評価法 |