タイトル | 「岩津ねぎ」用包装機 |
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担当機関 | 兵庫農総セ |
研究期間 | 2001~2002 |
研究担当者 |
松本功 置塩康之 米谷正 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 新たに開発した「岩津ねぎ」用の自動包装機は、作業時間の短縮ができ、包装精度は高く、慣行の手作業による袋詰め作業の約10倍の能率である。 |
キーワード | ねぎ、機械包装、調製 |
背景・ねらい | 兵庫県特産の「岩津ねぎ」は根深ねぎの一種で、青葉まで食することから無剪葉で出荷する。出荷調製作業の内、袋詰め作業には66時間を要し、全長が1.1m前後もあることから、市販の包装機では対応できない。現地から省力・軽作業化を図るための「岩津ねぎ」用包装機の開発が要望されていた。そのため、メーカーと協力して試作機を開発するとともに、試作機の性能・現地適応性を検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 本機は、全長0.8~1.2mの岩津ねぎを、人力供給により自動包装する機械である。エンドレスのポリエチレンフィルムを使用した横ピロー・逆ピロータイプ包装である。供給コンベア、製袋器、排出コンベア・傾斜台から構成されている(図1)。 2. ねぎの一包装単位(重量330g以上)は、Lサイズは2~3本、Mサイズは4~5本である。慣行の荷姿と同じく、袋底を閉じ上方を開けた片開封ができる。 3. 包装方法は、供給コンベア上に人力でねぎを乗せ、続いて製品検知センサーによりスタート位置を検出し、主コンベアが袋サイズにマッチする距離を筒袋を作成しながら駆動し、停止と同時にトップシールを行う(表1)。 4. 実用上の最高能率(袋長さ1.1m時)は、サイクルタイムが4.6秒であり毎分12袋が可能である(表2)。慣行の手作業では、一袋当たり30~60秒を要しており、実作業計測でも5.3秒と大幅な作業時間の短縮ができる。 5. センターシールへの葉の巻き込みは、ドーム・幅決めガイド板の取り付けにより皆無で、製袋サイズはほぼ設定通りであった。センターシールヒータのパターン改良・樹脂ローラ片側採用により、機械停止時の同シールの縮れはない(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 袋サイズの変更はディップスィッチを切替え、製袋器台をスライドする。包装ロットごとに、ねぎの全長サイズを揃えて供給する。 2. 製品検知センサー間近かにねぎを供給することで、能率を最大にできる。 3. 包装機の能力を生かすには、前作業の根切り、皮むき、泥拭き、計量作業を能率良くこなす事が必要である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | くこ 出荷調整 なす ねぎ |