ペレット鶏糞を用いた水稲後作冬春レタスの50%減化学肥料栽培

タイトル ペレット鶏糞を用いた水稲後作冬春レタスの50%減化学肥料栽培
担当機関 愛媛農試
研究期間 2003~2005
研究担当者 大森誉紀
松本英樹
山口憲一
発行年度 2005
要約 冬春レタス栽培で化学肥料を50%削減しても、基肥時にペレット鶏糞1t/10aを全層施用することにより慣行と同等の生育・収量が得られる。有機配合を利用した50%減化学肥料栽培に比べ、ペレット鶏糞を利用すると肥料費が少なくてすむ。
キーワード ペレット鶏糞、レタス、減化学肥料栽培、基肥
背景・ねらい 農作物の付加価値を高めるため、減農薬減化学肥料栽培が増えつつある。ところが、冬春レタスは低温期の栽培であるため、減化学肥料栽培による安定生産が難しいとされている。そこで、堆きゅう肥等の中では肥料的効果の高いペレット鶏糞を用いて、冬春レタスの50%減化学肥料栽培を検証し、ペレット鶏糞の適正な施用量を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 牛ふん堆肥2t/10aを全層施用した上で、化学肥料を50%減肥(冬レタス栽培では窒素成分12.5kg)し、ペレット鶏糞を1t/10a全層施用すると、慣行(牛糞たい肥+標肥)と同等の収量が得られる(表1)。
  2. 供試したペレット鶏糞の窒素無機化パラメータはEa=9999、A=42.7、k=0.029、b=23.6である。冬レタス、春レタスともに、栽培期間中の推定窒素発現率は約54%、化学肥料代替窒素量はペレット鶏糞1t施用で約17kgと推定される。(表2、図)。
  3. 有機配合肥料で50%減化学肥料栽培を行うと、10aあたり、経費は26,250円必要である。ペレット鶏糞を1t施用し必要窒素量の半量を高度化成肥料で補い50%減化学肥料栽培を行うと、その経費は10,690円(有機配合を利用した場合の41%)ですみ15,560円節減できる(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 水稲後作の冬春レタス栽培に適用できる。
  2. ペレット鶏糞を畝内にだけ施用(鶏糞を通路部分には散布せず畝部だけに散布し畝を成形)すると、0.7t/10aの施用で慣行なみの収量が得られる(表1)。
  3. ペレット鶏糞は基肥時に施用する。無機態窒素含量の高い鶏糞を事前に施用、畝立てする場合は、降雨後畝間に滞水しない圃場で適用できる。また、鶏糞を事前に施用し、レタスへの効果が低かった場合は、後作水稲で肥効が期待できる。
図表1 220101-1.jpg
図表2 220101-2.jpg
図表3 220101-3.jpg
図表4 220101-4.jpg
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カテゴリ 肥料 病害虫 水稲 農薬 レタス

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