GISによる農産物直売所の商圏確認と効率的な広報・宣伝活動の可能性

タイトル GISによる農産物直売所の商圏確認と効率的な広報・宣伝活動の可能性
担当機関 岡山農総セ
研究期間 2003~2005
研究担当者 河田員宏
発行年度 2005
要約 直売所の来店者の属性をアンケート調査により把握し、GISを利用すれば直売所の商圏が確認できるとともに、商圏の狭い直売所では来店可能性の高い潜在的消費者を絞り込め、効率的な広報・宣伝活動に役立てることが可能である。
キーワード 直売所、広報・宣伝、GIS、商圏
背景・ねらい 近年、農産物直売所(以下、直売所と略す)間の競争が激化しており、今後は消費者を絞り込んだ広報・宣伝活動等、効率的なマーケティングが必要になっている。そこで、一般の小売業で既に利用されている地理情報システム(以下、GISと略す)が直売所の販売促進活動に利用できるかを検討する。
なお、検討の対象は、岡山市内の市街化区域に位置する「はなやか東」と吉備中央町内の中山間地域に位置する「かもがわ円城」の立地条件が異なる2つの直売所である。
成果の内容・特徴
  1. 以下の手順でGISを利用すれば、各直売所は商圏が確認できるとともに、商圏の狭い直売所では当該店への中心的来店者と同じ属性をもつ消費者(以下、潜在的消費者と称す)の絞り込みができ、効率的な広報・宣伝活動に役立てられる(図1)。
  2. 第1段階では、直売所への来店者の居住地、性別、年齢、世帯人数等の属性をアンケート調査により把握する。対象の直売所のうち、「はなやか東」では来店者は女性が多く、世帯人数では2人世帯が、年齢層では50歳代が最も多い。一方、「かもがわ円城」は、来店者の女性割合が「はなやか東」に比べて低いが、世帯人数や来店者の年齢層は「はなやか東」と同様の傾向にある(表1)。
  3. 第2段階では、GISにより来店者の居住地を地図上に表示し、一般の小売業で商圏を確定する際に用いられる来店者の90%分布を、直売所を中心に時間距離(自動車による移動時間)で囲み、直売所の商圏を確認する。「はなやか東」の商圏は直売所を中心に25分圏と狭いのに対し、「かもがわ円城」の商圏は直売所を中心に100分圏と広い(図2)。
  4. 第3段階では、アンケート調査で得られた来店者の属性を基に、GISにより確認された商圏のなかで潜在的消費者層の居住分布実態を検索し、地図上に表示する。「はなやか東」では、例えば直売所周辺と西~西北部に当店の来店者の世帯人数で最も多い2人世帯の高密度分布が、「かもがわ円城」では例えば岡山市、倉敷市、津山市で同様に来店者の年齢層で最も多い50歳代の高密度分布がそれぞれ確認できる(図3)。
  5. したがって、商圏の狭い「はなやか東」では、来店の可能性が高い2人世帯の潜在的消費者を町丁目単位で絞り込め、地域を限定した折り込みチラシの配布等ができる。一方、商圏の広い「かもがわ円城」では、当店利用の可能性をもつ50歳代の消費者層の絞り込みは同様に可能であるが、絞り込んだ町丁目数が非常に多くなり、自治体単位で全世帯に折り込みチラシを配布することと大きな違いがなくなると考えられ、利用効果は低い。
成果の活用面・留意点
  1. GISの利用に当たっては、商圏確認等の前提となる直売所への来店者の属性(居住地、性別、年齢等)を的確に把握することが必要である。なお、居住地は必須の属性であるが、個人情報のために調査が困難な場合には郵便番号で代用できる。
図表1 220120-1.jpg
図表2 220120-2.jpg
図表3 220120-3.jpg
図表4 220120-4.jpg
カテゴリ 中山間地域

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