イチゴ「とよのか」に適したジャム製造法

タイトル イチゴ「とよのか」に適したジャム製造法
担当機関 大分県農水産物加工総合指導センター
研究期間 1998~1998
研究担当者 ブラジル)
発行年度 1998
要約 イチゴとよのかのアントシアニン含量は、加工専用品種に比べて半分以下でジャム加工時の加熱で退色しやすいが、果肉をスライスして加熱しBrixを50以上にする加工法は、ジャム製造時の退色を抑制できる。大分県農水産物加工総合指導センター
背景・ねらい イチゴ「とよのか」は優れた食味と香りを特徴としており、普及率も高いが、「とよのか」でジャムを製造すると、特有の赤色が製造過程から貯蔵中にかけて退色しやすい。そこで加工特性の把握を行い、「とよのか」に適したジャム製造法を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 「とよのか」は、加工専用品種に比べてBrixが高く、芳香にも富んでいるが、アントシアニン(ペラルゴニジン)含量は、チャンドラーの約3分の1、サマーベリーの約半分の量であり、果肉内部の着色も少ない(表1)。
  2. イチゴ果肉を5mm以下程度にスライスし、果肉内部の加熱を促すことで加熱時間の短縮が図れる(例:果実重量2kgで20分以内で加熱濃縮する)。
  3. ジャム製造時には、スライスした果肉重量に対してペクチン0.5%、クエン酸0.5%をそれぞれ目安に加減して加え、砂糖は果実重量の60%を加えてBrix50を目安に加熱濃縮する。
  4. 貯蔵中のジャムのBrixは、スライスしないプリザーブのジャムでは、50日で5~6度低下するが、スライス法では糖の浸透が早いため1~2度の低下である(図1)。
  5. クエン酸添加はジャムの色を濃くする効果があるが、Brixが高いほどその効果も大きい(図2)。ジャム中の色素量が同じであれば、Brixが高いほど色は濃くなる(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 本法は10kg程度を処理する小規模の加工を前提としており、大量に処理する場合には、フードカッターを利用する。
  2. ペクチン、クエン酸の添加量は原料イチゴの糖・酸含量、製品設計により本法を基本に加減する。
図表1 221044-1.gif
図表2 221044-2.gif
図表3 221044-3.gif
図表4 221044-4.gif
カテゴリ いちご 加工 加工特性 品種 良食味

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる