平成11年産普通期栽培水稲「ヒノヒカリ」の天候不順による収量低下

タイトル 平成11年産普通期栽培水稲「ヒノヒカリ」の天候不順による収量低下
担当機関 熊本県農業研究センター
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 平成11年産普通期栽培「ヒノヒカリ」の収量低下要因は、夏期の寡照によるm2当たり籾数の減少及びしいなの発生と、台風第18号の直撃による稲の倒伏に伴う登熟不良である。
背景・ねらい 九州における平成11年産水稲の作況指数は85で「著しい不良」であった。九州中部地域における6月中・下旬移植の普通期栽培「ヒノヒカリ」の収量低下要因は、夏期の天候不順と台風第18号とされるが、両者の影響の様相は明らかにされていない。そこで、出穂期又は栽培環境が異なる「ヒノヒカリ」について、夏期寡照及び台風第18号が生育、収量・収量構成要素に与えた影響を明らかにし、気象災害回避指導の参考とする。
成果の内容・特徴
  1. 穂数は6月18日~7月2日に移植のもので平年より少なく、特に7月2日移植の減少程度が大きい。一穂籾数は全般に少なく、8月21~29日に出穂したもので減少程度が大きい。結果的に、各移植期ともm2当たり籾数が少ない(表1)。
  2. 5月15日移植のしいなの割合は他の移植期より少なく、登熟は良好である。これは、出穂・開花期~登熟初期の日照時間が多かったことによる。他の移植期の登熟歩合は低く、しいな割合は20%前後に達する。しいなの発生は、8月4半旬~9月5半旬の寡照条件に起因する。しいなの増加が上記寡照に起因することは、温室栽培における登熟初期の遮光処理により、しいなが増加し登熟歩合が低下したことからも明らかである(表2、図1)。
  3. 登熟中期の寡照に加え、台風第18号の直撃により稲が倒伏し、以後の日照時間が平年より多いにもかかわらず、登熟の回復はみられなかった(表3)。
  4. 6月中・下旬移植の収量低下要因は、分げつ盛期の寡照による穂数の減少、籾数決定時期の寡照による一穂籾数の減少、出穂・開花期から登熟初期の寡照によるしいなの発生、更に、台風第18号の直撃による倒伏の影響で登熟歩合が低下したことである(表1、表2、表3、図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 5月15日移植のものが寡照・台風第18号の影響を受けなかったことから、作期の分散による気象災害回避の指導資料の参考になる。
図表1 221085-1.jpg
図表2 221085-2.jpg
図表3 221085-3.jpg
図表4 221085-4.jpg
カテゴリ 水稲

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