キク親株の循環式養液栽培用培地としての粉砕スギ皮の利用

タイトル キク親株の循環式養液栽培用培地としての粉砕スギ皮の利用
担当機関 福岡県農業総合試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者 黒柳直彦
谷川孝弘
國武利浩
発行年度 2000
要約 キク親株の循環式養液栽培で、培地に粉砕スギ皮を用いても、ロックウール耕と同様に半年以上にわたって挿し穂が生産でき、慣行の土耕栽培に比べて生産効率が飛躍的に高くなる。福岡県農業総合試験場・野菜花き部・花き花木研究室
背景・ねらい ロックウール耕による親株養成技術は、施設ギクの周年生産における高品質苗の長期安定生産技術であることを明らかにした(平成9年度成果)。ロックウールは培地資材として優れた特性を有しているが、まったく分解しないために、使用後の処理方法が問題であり、また、掛け流し式養液栽培では廃液の適正な処理が求められている。そこで、培養液管理を循環式としたキク親株の養液栽培において、使用後の培地を有機質資材として農地に還元することができる粉砕スギ皮の利用技術を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 粉砕スギ皮は、ロックウールの代替培地として使用でき、価格はロックウールの3分の1と安価である。培養液の循環は、タイマー制御の水中ポンプによりタンクから給液した培養液を、高低差を利用して再びタンク内に戻して行う(図1)。
  2. 培地に粉砕スギ皮を利用した場合、挿し穂の収量(採穂数)は、ロックウール培地とほぼ同等であり、半年以上にわたって長期に挿し穂を生産できる(表1)。
  3. 5月から12月まで長期間挿し穂を生産する場合、循環式養液栽培では、慣行の土耕栽培に比べ、親株作付回数は4分の1、延べ作付面積は約59%、必要親株数は約18%に低減できる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 電照ギク産地における安定的な挿し穂生産方式として導入できる。
  2. 乾燥した粉砕スギ皮は、水をはじくので親株植え付け前に十分に湿らせておく。
図表1 221528-1.jpg
図表2 221528-2.jpg
図表3 221528-3.jpg
カテゴリ 土づくり 肥料 乾燥 きく 養液栽培

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる