タイトル | 促成栽培トマトの遅植え化による黄化葉巻病の発生回避 |
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担当機関 | 長崎総農林試 |
研究期間 | 2001~2003 |
研究担当者 |
内川敬介 小川恭弘 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 促成栽培トマトでは、定植時期を遅くするほど、Tomato yellow leaf curl virus(TYLCV)の媒介虫であるシルバーリーフコナジラミの発生量が減少するため、黄化葉巻病の発生が少なくなり被害を回避できる。 |
キーワード | 促成栽培トマト、黄化葉巻病、シルバーリーフコナジラミ、TYLCV、定植時期 |
背景・ねらい | Tomato yellow leaf curl virus(TYLCV)はシルバーリーフコナジラミによって媒介され、感染したトマトは新葉が黄化、萎縮して生長が止まり、着果不良になるため、長期間栽培を行う促成栽培で大きな被害を与える。現地調査(1998年、大村市)によると、夏から秋にかけての定植時期が遅いほど、本病の発生が少ない事例があることから、促成栽培トマトの定植時期別における、本病とシルバーリーフコナジラミの発生の推移を明らかにして、本病の防除対策に資する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 促成栽培トマトにおいて、定植時期が遅くなるほど、気温が低下し(図1)、シルバーリーフコナジラミの寄生量が減少する。特に10月中旬以降の植付けでは少ない(図2)。 2. 黄化葉巻病も定植時期が遅くなるほど、発病株率が減少する。10月中旬以降の作付では発病株率の進展が停滞する(図3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 遅植え化により本病の発生を抑制することができるが、導入に当たってはトマトの収量や収益など、経営面を考慮する必要がある 2. 9月までに定植する場合は、育苗施設および本圃施設の開口部にネットを張り、薬剤防除を徹底する等、媒介虫をトマトに接触させないような対策を厳守する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 病害虫 育苗 黄化葉巻病 経営管理 栽培技術 トマト 防除 薬剤 |