加工食品に添加された牛乳及び鶏卵タンパク質の免疫学的測定法

タイトル 加工食品に添加された牛乳及び鶏卵タンパク質の免疫学的測定法
担当機関 畜産試験場
研究期間 1991~1994
研究担当者 栗崎純一
水町功子
辻 典子
発行年度 1994
要約 牛乳カゼイン、乳清β-ラクトグロブリン及び卵白オボアルブミンに対するモノクローナル抗体のうち、タンパク質変性剤存在下でも活性を保持する抗体を選択し、それを利用した、加工食品に含まれる乳及び卵白タンパク質測定のためのELISA法を開発した。
キーワード 牛乳カゼイン、乳清β-ラクトグロブリン、卵白オボアルブミン、モノクローナル抗体、ELISA法
背景・ねらい 牛乳及び卵白タンパク質は有用かつ安価な食品素材として多くの加工食品に使用されている。しかし、加工過程における加熱等によるタンパク質の変性及び他成分との複合体形成のため、添加された乳・卵タンパク質を特異的に検出し、定量することは極めて困難とされてきた。本研究は、牛乳及び卵白の主要タンパク質に特異的なモノクローナル抗体(MAb)を各種作製し、その中から変性タンパク質検出に有用な抗体を選択して加工食品中の牛乳および卵白成分の検出・定量法を確立することを目的とした。
成果の内容・特徴
  1. MAb作製用免疫原として、牛乳及び卵白の主要タンパク質、αsl-カゼイン(CN)及びオボアルブミン(OA)を使用した。WPC(乳清タンパク質濃縮物)の主成分β-ラクトグロブリン(LG)に対する抗体作製では、LGの合成部分ペプチド5種(22-36、32-46、42-56、72-86、119-133残基目)を抗原とした。
  2. MAb産生ハイブリドーマは常法に従い、細胞融合法及び限界希釈法によるクローン化により得た。有用抗体の検索には、変性タンパク質に対する反応性及びタンパク質の可溶化に使用する変性剤の存在下における活性の保持力を指標とした。
  3. 定量は、タンパク質変性剤による加工食品検体からの総タンパク質の可溶化・被検液の調製、被検液とMAbとの反応、及び反応液についてのELISAにより行った。図1に加熱加工食品のモデルとして作製した、WPC、カゼイネートまたは卵白を添加したソーセージを用いた分析のフロー図を示した。なお、タンパク質の可溶化には還元剤を含む10M尿素または0.1%SDS溶液を使用した。
  4. 上記分析法に適した抗LG抗体は、LG13.1、抗CN抗体は1C4・4A6、抗OA抗体は1B2.5E5であった。それら抗体の諸性質を表1に示した。
  5. 本分析法によりモデルソーセージに適用した結果、WPCでは5%まで、カゼイネート、卵白では2%までの添加が検出できた。
  6. 本法は、これまで著しく困難であった加工食品中の乳・卵タンパク質の検出・定量を簡易な操作で可能にした点に特徴があり、とくに変性タンパク質に特異的なMAbの選択・利用に新規性がある。
成果の活用面・留意点 本法は、量的に制限のないMAbを利用しているため、汎用法として応用が期待される。ただし、従来のバルク利用から、乳・卵タンパク質の成分分別利用や分解物利用に進んだ場合には、それに応じた抗体を新たに用意する必要がある。
図表1 224392-1.gif
図表2 224392-2.gif
図表3 224392-3.gif
カテゴリ 加工

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