タイトル | ブタ骨格筋における,ミオシン重鎖アイソフォーム発現様式解析法 |
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担当機関 | 畜産試験場 |
研究期間 | 1998~2000 |
研究担当者 |
室谷 進 千國幸一 中島郁世 田邊亮一 |
発行年度 | 1998 |
要約 | ブタ骨格筋には4種類のミオシン重鎖(MyHC)アイソフォームが存在する。ブタMyHC-2xの部分cDNA配列を新たに決定した。決定した配列を基に,RT-PCR法を用いて,4種類のMyHCアイソフォームの量比を分析する方法を開発した。開発した方法で,ブタの筋肉によるMyHCアイソフォーム発現様式の違いを明らかにできた。 |
背景・ねらい | ミオシンは,骨格筋の筋原線維タンパク質重量の約43%を占める,筋肉内の主要タンパク質である。成熟した家畜の骨格筋には,分子構造が少しずつ異なる4種類のミオシン重鎖(MyHC)アイソフォームが存在する(MyHC-2a,一2b,一2x,一slow)。この各アイソフォームがど様な割合で存在しているかという,MyHCアイソフォームの発現様式は,食肉の品質,特に食感(テクスチャー)に影響を及ぼすのではないかと考えられている。しかし,MyHCアイソフォームの発現様式の分析法が無いことが研究上のネックになっていた。 そこで,RT-PCR法によって,豚のMyHCアイソフォーム発現様式を解析する方法を開発することを目的に研究を行った。さらに,開発した手法を用いて,ブタの筋肉によるMyHCアイソフォーム発現様式の違いを検出した。 |
成果の内容・特徴 | 1. 図1)。これらのプライマーを用いて,テンプレートに含まれる各MyHCアイソフォームDNAの量比に対応したPCR産物が得られるようなマルチプレックスPCR法を開発した。筋肉中のRNAから合成したcDNAをテンプレートとして上記のPCR法を行うことによって(RT-PCR),筋肉中の各MyHCアイソフォームの量比を推定することが可能となった。 2. 図2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 本研究により初めて,4種類すべてのMyHCアイソフォームの量比を分析できるようになった。この手法はMyHCアイソフォームと食肉の品質の関連を明らかにする研究だけでなく,家畜組織学,家畜生理学の分野にも有効な手段となると思われる。 |
カテゴリ | 豚 |