タイトル | アグロバクテリウム法に適したトールフェスク等牧草類の遺伝子型の獲得 |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 畜産草地研究所 |
研究期間 | 2005~2005 |
研究担当者 |
佐藤広子 高溝 正 間野吉郎 藤森雅博 清多佳子 |
発行年度 | 2005 |
要約 | トールフェスク及びペレニアルライグラスのカルスをアグロバクテリウムに感染後、選抜、再分化を行うことにより組換え体が作出できる。さらに、組換え体作出のためにスクリーニングした個体(遺伝子型)を無菌状態で保存しているため、茎頂から繰り返しカルスを誘導できる。 |
キーワード | トールフェスク、ペレニアルライグラス、アグロバクテリウム法、形質転換、飼料作物育種 |
背景・ねらい | トールフェスク及びペレニアルライグラスは他殖性で、品種内個体(遺伝子型)間において培養適性の差異が大きい。また、優良遺伝子型が得られても、カルスを長期間培養すると、再分化能の低下や培養変異がみられる。そこで、アグロバクテリウム法により組換え体が作出できる品種を用いて、茎頂から再分化及びアグロバクテリウムに感染可能なカルスを誘導できる遺伝子型をスクリーニングして保存する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 各種培地(表1)を用いて、アグロバクテリウムの感染、選抜、再分化を行うことにより、種子及び茎頂由来カルスから組換え体を作出できる。GUS遺伝子を導入した組換え体において、サザンハイブリダイゼーション(図1A)及びGUSアッセイ(図1B)により遺伝子の導入及び発現が確認できる。 2. 供試した芝用トールフェスク「トマホーク」、ペレニアルライグラス「サターン」及び牧草用ペレニアルライグラス「ノーリア」の中には、組換え体を作出できる遺伝子型が存在する(表2)。 3. 無菌播種したトマホーク及びノーリア50個体の中から、茎頂から再分化及びアグロバクテリウムに感染可能なカルスを誘導できる遺伝子型をトマホークで5個体、ノーリアで2個体スクリーニングして、無菌状態で保存している(表2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 選抜した遺伝子型は無菌状態で保存しているため、茎頂から繰り返しカルス誘導が可能で、安定した条件で組換え体を作出できる。 2. アグロバクテリウムの感染条件等をさらに検討することにより、効率が向上する可能性がある。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
カテゴリ | 育種 飼料作物 播種 品種 |