良質、中晩生緑茶用新品種候補‘金谷17号’

タイトル 良質、中晩生緑茶用新品種候補‘金谷17号’
担当機関 野菜・茶業試験場
研究期間 1996~1996
研究担当者 近藤貞昭
山口聡
池田奈実子
田中淳一
発行年度 1996
要約  多収、耐寒性、耐病性ともに優れた特徴をもつ中晩生系統‘金谷17号’を育成した。品質は良好で特に明るい色沢、透明感のある水色に優れた特徴をもつ。1
キーワード 多収、耐寒性、耐病性、中晩生、金谷17号1
背景・ねらい  現在、全国の栽培面積の73%は中生品種である‘やぶきた’で占められており、摘採期の集中化を避けるため、良質、多収、耐病性に優れ、晩霜害を回避できる中晩生品種の導入が望まれている。従来の中晩生品種は広域適応性や品質に問題があるものが多いため、これらの特性の改善が必要である。
成果の内容・特徴
  1. 育成経過
    金谷17号は、多田系印雑の実生から選抜された耐病性の強い‘ほうりょく’を種子親とし、良質、多収の‘やぶきた’を花粉親として育成された。系統適応性検定試験および特性検定試験の結果、本育成系統は収量性、耐寒性、耐病性および煎茶品質に優れ、新品種候補として有望と判断された。
  2. 特性の概要
    1)萌芽期は中晩生、生育は旺盛で多収である(表1、表2)。 2)耐寒性は強であるが、裂傷型凍害抵抗性は‘やぶきた’とほぼ同程度の中である(表1)。 3)耐病性は輪斑病抵抗性は強、炭そ病抵抗性は中で‘やぶきた’よりも優れ、もち病抵抗性はやや弱である(表1)。 4)煎茶としての品質は良く同じ中晩生品種の‘かなやみどり’より改善され、特に明るい色沢と透明感のある水色が優れる(表2)。
成果の活用面・留意点
     萌芽期のほぼ同時期の従来の品種に比べ品質が良く、また耐寒性や耐病性に優れているので、普及地域は現在のチャ栽培地域全域で適応性があると考えられる。但し裂傷型凍害抵抗性ともち病抵抗性は‘やぶきた’と同程度であるので導入に際しては注意が必要である。
図表1 227512-1.gif
図表2 227512-2.gif
カテゴリ 新品種 耐寒性 抵抗性 凍害 品種

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