熱水抽出液のpHによるファレノプシス葉のリンゴ酸含量の推定

タイトル 熱水抽出液のpHによるファレノプシス葉のリンゴ酸含量の推定
担当機関 野菜・茶業試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者 窪田 聡
腰岡政二
発行年度 1997
要約  CAM植物であるファレノプシスの光合成活性の指標となるリンゴ酸含量を、葉片の熱水抽出液のpHを測定することにより迅速・簡易に推定できる。
キーワード CAM、ファレノプシス、リンゴ酸、pH野菜・茶業試験場 花き部 開花制御研究室
背景・ねらい  CAM植物であるファレノプシスは、吸収したCO↓2を暗期にリンゴ酸として一時的に葉中に蓄積し、明期に光合成に利用するため、リンゴ酸含量の日変化を測定することにより光合成活性を評価することができる。そこで、葉片の熱水抽出液のpHを測定することにより、リンゴ酸含量を迅速・簡易に推定する技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. pH測定用の試料として最上位から2葉目の完全展開葉から1cmの2乗の葉片を採取し、2~3mlの水を入れた試験管に投入後、電子レンジで2分間加熱し生体反応を停止させる(図1)。その後、ホモジナイズして15mlに一定容とした後、pHを測定する。
  2. リンゴ酸含量と抽出液のpHとの間には二次回帰式(y=0.000024xの2乗-0.015111x+5.934223)で示される高い相関関係(Rの2乗=0.93)が認められ、pHを測定することによりリンゴ酸含量が推定できる((図2)。
  3. 明期および暗期終了時のリンゴ酸含量は葉の先端から中央部まではほぼ一定に分布するが、中央部から基部の間では位置による濃度変化が著しい(図3)。また、葉縁に近い部位(C列)は他の部位と比較してやや低い値を示す。したがって、葉片の採取は葉縁を除いた葉の先端から中央部までの範囲が適切である。
成果の活用面・留意点
  1. 生産現場で用いることによって、光合成活性(CAM)の指標であるリンゴ酸含量の日変化を迅速・簡易に測定できる。
  2. ファレノプシス以外のCAM植物のリンゴ酸含量の推定にも活用できる。
図表1 227543-1.gif
図表2 227543-2.gif
図表3 227543-3.gif
カテゴリ りんご

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