補強土工法を用いた斜面・擁壁の高耐震化技術

タイトル 補強土工法を用いた斜面・擁壁の高耐震化技術
担当機関 (独)農業工学研究所
研究期間 2004~2005
研究担当者 松島健一
毛利栄征
堀 俊和
Hoe. I. Ling(Columbia University)
発行年度 2005
要約 農道や斜面の安全性を向上する方法のひとつに補強土工法がある。法面の崩壊を防止するためのブロックと補強土工法を組み合わせたブロック型補強土擁壁の耐震性を3次元振動実験によって確認した。本技術は、兵庫県南部地震と同程度の地震に対しても、補強土部分にすべり破壊は発生せず極めて耐震性が高い。
キーワード
補強土工法、ブロック型補強土擁壁、耐震性、すべり破壊
背景・ねらい ブロック型補強土擁壁はブロック積擁壁と補強土擁壁の特性を持ち合わせた擁壁である。一般に前者のブロック積擁壁は法面の安定性は確保できるが、あまり大きな土圧には抵抗できないため耐震性は低いと言われている。後者の補強土擁壁はすべり破壊に対する抵抗性が向上する。両者の特性を最大限に発揮するブロック型補強土擁壁の構造形式を開発し、地震時の安全性と最適な補強方法を提示する。
成果の内容・特徴 3次元振動台(縦6m、横4m)上に高さ3mのブロック型補強土擁壁(背面地盤は砂地盤とした)を作成した。壁面部には大きさ457×305×203mmのブロックを14段積み上げ、ブロック間にはジオシンセティックス(地盤補強材)を挟み込んで地盤の補強を実施している。実験に用いた地震波形は兵庫県南部地震神戸気象台記録波形である。
  1. ブロック型補強土擁壁は、兵庫県南部地震と同等の地震動に対して、擁壁の最大変位は高々8cm程度で、耐震性の高い構造物である(図1参照)。
  2. 補強土工法によって改良された領域(仮想擁壁)は、底面幅が広いため擁壁の転倒に対して非常に安定しているが、鉛直振動を受ける場合には、擁壁上部のブロックの動きが大きくなりブロック間にずれが生じる(図3参照)。
  3. 上部の2つのブロックをセメントによって接続することによって、擁壁の上部に生じる不安定領域は解消される(図3参照)。
  4. ジオシンセティックスの敷設間を密にすることによって、地盤の変形は抑制され大きな耐震性が発揮される(図3参照)。
  5. ジオシンセティックスにより補強された領域ではすべり破壊は発生せず、補強されていない領域で局所的なすべりが集中している(図4参照)。
成果の活用面・留意点 ジオシンセティックスによる補強土工法は高い耐震性を有していることが明らかになったが、降雨や地盤内の地下水の影響については未解明である。さらに、ジオシンセティックスの最適な敷設位置、間隔、長さなどのゾーニングについては検討する必要がある。
図表1 228080-1.gif
図表2 228080-2.jpg
図表3 228080-3.gif
図表4 228080-4.gif
カテゴリ 抵抗性 なす

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