食糧法下における米小売業の動向

タイトル 食糧法下における米小売業の動向
担当機関 農業総合研究所
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 食糧法施行後、米穀専門店の卸依存度の低下と、広域に店舗展開するスーパーの仕入業者集約化が卸売業の再編の要因となっている。また、米小売業の製品戦略面での業態間の差は小さくなっているが、購買行動は業態により多様化している。
背景・ねらい 食糧法施行後、スーパーの小売登録や異業種の新規参入により米小売業者が増加するとと
もに、仕入先の選択の幅も拡大するなど、小売段階を中心に米流通の大きな変化が生じて
いる。その動向は、川中、川上の卸売、生産段階の再編にも影響を及ぼすだけに、今後の
米流通変化の方向性を把握するためには、小売段階の動向を的確に把握する必要がある。
そこで、平成9年1月に実施したアンケート調査(調査対象:全国の百貨店・スーパー、
・コンビニ(1,034)、生協(195)、東京都内の米穀小売業者(1,059)、有効回答:738、回収
率:32.8%)から米小売業の動向を把握する。また、小売業の購買行動は、購買担当者の
品質評価能力と購買企業と販売企業の関係により規定されることから、アンケート調査と
小売業の取引業者の実態調査の結果に基づいて米小売業の主要業態の購買行動を類型化し、
その変化を把握する。
成果の内容・特徴
  1. 米穀専門店全体の販売量が減少する中で、米穀専門店を中心に米卸からの仕入を減少させ
    る意向の業者が多く(表1)、卸依存度の高いスーパ
    ーの広域店(販売エリアが県域以上)においても仕入業者数を削減する動きがある。この
    ことが、卸売段階における流通再編を加速化させている。
  2. 現状の商品構成では各業態とも単一銘柄品種の割合が大きいが、スーパーを中心に有機・
    無農薬など特徴のある米の取扱いを増加させる動きがみられる(表2)。今後の米販売事業での取組みでは、各業態とも生産者や消費者との交流を図
    りながら独自ブランド米や産地農協指定米の拡大が志向する業者が多い。このような事業展
    開の多様化により、製品戦略面における業態間の差は小さくなりつつある。
  3. 仕入企業と供給者との協調関係を、供給者数、主たる供給者からの購買比率、供給者への技
    術的依存度、新規供給者数、販売で重視する要素等の関連指標の総合評価により把握し、仕
    入担当者の品質評価能力と併せて、米小売業について仕入行動を類型区分した。総合スーパ
    ーや生協は問題解決型の仕入行動に区分されるが、食品スーパーは業者攻撃型の仕入行動に
    区分されるなど業態により仕入行動は多様であり、供給者はそれらを的確に把握した上でマ
    ーケティングを行う必要がある(図1)。
成果の活用面・留意点 アンケートが食糧法に基づく米小売業の新規登録から半年経過した時点の調査であることと、
米穀専門店の調査地域が東京都内であることに留意する必要がある。
図表1 228408-1.gif
図表2 228408-2.gif
カテゴリ 病害虫 農薬 品種

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