まぐろ延縄における染色餌を用いた海鳥類の偶発的捕獲の回避

タイトル まぐろ延縄における染色餌を用いた海鳥類の偶発的捕獲の回避
担当機関 遠洋水産研究所
研究期間 2000~2000
研究担当者 中野秀樹
津田雅史
南浩史
発行年度 2000
要約 まぐろ延縄漁業の釣り餌を染色することによる海鳥類の偶発的捕獲の回遊効果を検討した。非染色餌に比べ染色餌を用いた場合、コアホウドリおよびクロアシアホウドリの餌を取る頻度がそれぞれ96%および67%減少し、染色餌の使用は海鳥類の偶発的捕獲の回遊に有効であることが明らかとなった。
背景・ねらい まぐろ延縄漁業における海鳥類、特にアホウドリ類の偶発的な捕獲が大きな国際問題となっている。そこで、延縄の釣り餌を色素(食用青色1号)を用いて青色に染色する方法を試験し(図1)、海鳥類の偶発捕獲回避の効果を検証した。
成果の内容・特徴
  • 2000年7月に日本近海のメカジキ延縄調査において、投縄中にアホウドリ類が餌を取る行動の観察を行った。非染色餌に比べ染色餌を用いた場合、コアホウドリおよびクロアシアホウドリの餌を取ろうとする頻度がそれぞれ96%および67%と大きく減少した(図2)。
  • 非染色餌を5,400鈎、染色餌を1,800鈎の試験操業のうち、非染色餌にはコアホウドリが1羽、クロアシアホウドリが4羽偶発捕獲されたが、染色餌にアホウドリ類が捕獲されることはなかった。
  • 海鳥類の偶発捕獲の回避策であるトリポール(海鳥を船に近づけないための吹き流し)、漁具の改良および夜間操業などに比べ、染色餌の使用は取り扱いが簡便であり、操業形態を変える必要性がないという利点がある。
成果の活用面・留意点 まぐろ延縄漁業に染色餌を使用することは、海鳥類の偶発捕獲回避に大きな効果があると考えられた。餌の染色には時間と労力を必要とするが、操業時の手間は少なく、操業形態を変える必要がないという利点がある。染色餌と他の回避策を適宜組み合わせることによって、海鳥類の偶発捕獲を限りなく少なくすることが可能であると考えられる。ただし、本調査では染色餌が漁獲対象魚種の釣獲率に及ぼす影響については評価することができなかった。今後、漁獲対象魚種を含めた更なる調査が必要である。
図表1 229157-1.gif
図表2 229157-2.gif
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