漁業活力度合いからみた沿海市町村類型区分図の作成

タイトル 漁業活力度合いからみた沿海市町村類型区分図の作成
担当機関 中央水産研究所
研究期間 2000~2000
研究担当者 玉置泰司
発行年度 2000
要約 地域活力を示す12指標を選択して主成分分析し、「漁業活力」と「経済活力」の2つの主成分を抽出した。この2成分得点を用いて沿海市町村を「漁業活力高位型」、「漁業活力主導型」、「活力バランス型」、「活力低位型」、「経済活力主導型」の5種類に分類し、市町村類型区分図を作成した。
背景・ねらい 地域の特性を的確にとらえるために、沿海市町村(漁業集落を有する924市町村)の漁業関係指標(漁業センサスから抽出)と経済的・社会的指標を用いた主成分分析を行い、漁業活力と経済活力の2つの主成分を抽出し、沿海市町村の主成分得点の相対的関係に基づいて類型化を行い、その分布状況を地図化する。
成果の内容・特徴
  1. 各市町村の活力度合を示す有効な統計指標として12指標(漁獲金額1千万円以上漁業経営体比率、1漁業経営体当漁獲金額、40歳未満男子漁業就業者比率、専業経営体比率、150日以上海上作業経営体比率、1漁業経営体当動力漁船隻数、人口増減率、生産年齢人口比率、可住地人口密度、財政力指数、1人当課税対象所得額、1人当預貯金残高)を選ぶことができた。12指標を主成分分析したところ、漁業の統合的活力を示す「漁業活力」と地域の社会・経済的状況を示す「経済活力」の2主成分を抽出することが可能であった。
  2. 各市町村の両主成分得点を、沿海市町村平均値と比較して、我が国沿海市町村を「漁業活力主導型」、「活力バランス型」、「活力低位型」、「経済活力主導型」の4つの類型に分類し、さらに特に漁業活力得点の上位1割のものを「漁業活力高位型」として分類した(図)。
  3. 各類型毎の特徴を要約する。
    1. 「漁業活力高位型(92市町村以下同じ)」はわずかな市町村であるが、その属人水揚量と水揚金額は我が国全体の25%を占め、大規模養殖経営が多く、北海道(24)に多く分布している。
    2. 「漁業活力主導型(208)」は沿岸漁業経営が多く、北海道、四国の太平洋側、九州の南部・西部に広く分布している。
    3. 「活力バランス型(128)」は沖合・遠洋漁業経営が多く、日本海側の分布が少ない。
    4. 「活力低位型(281)」の市町村数は、全体の3割を占めるが、属人水揚量と水揚金額に関しては、全体の12%を占めるにすぎず、都市から離れた半島部や離島に位置する市町村及び日本海西部に多い。
    5. 「経済活力主導型(215)」は漁業以外の産業を中心として地域経済が展開しており、瀬戸内海、伊勢・三河湾周辺等の内湾部に多い。
成果の活用面・留意点 沿海市町村の活力度合の相対的な比較が可能となり、漁業活性化施策の重点地域の選定に有用である。ただし、ここでの活力が「高い」、「低い」というのは全国平均値との相対関係を示すものであることに留意する必要がある。
図表1 229176-1.gif
カテゴリ 経営管理

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