| タイトル | ヘテロカプサ・サーキュラリスカーマ現場個体群の簡便な増殖速度測定法の確立 |
|---|---|
| 担当機関 | 三重県科学技術振興センター |
| 研究期間 | 2004~2006 |
| 研究担当者 |
西村昭史 増田健 藤原正嗣 畑直亜 |
| 発行年度 | 2007 |
| 背景・ねらい | 三重県の真珠生産海域ではヘテロカプサ赤潮が頻発するため,赤潮予察手法の確立が求められている。現場個体群の潜在的な増殖能力を示す増殖速度を定期的にモニタリングできれば,短期的な赤潮予知に繋がることが期待される。本研究では,モニタリングに使用可能な簡便な現場個体群の増殖速度測定法の確立を目的とした。 |
| 成果の内容・特徴 | 現場海域において細胞密度の増減を直接測定する手法は,水塊中の細胞の分布が一様でないため困難を伴う。そこで,現場海水を自然環境に近い条件下でバッチ培養して増殖速度(摂食圧を含む見かけの増殖速度)を測定する手法を検討した(図1)。培養期間は,試水中の栄養塩低下や摂食圧のばらつき等の影響を軽減するため,1日間と短期間に設定した。 1.3年間の計数データを基に,労力と精度を考慮しつつ,試料あたりの計数回数や計数1回あたりの細胞カウント数などの条件を設定すると共に,細胞密度レベル毎の計数精度を見積もったことで,計数時の精度管理が可能となった(図2)。2.培養方法として現場海域に培養瓶を垂下する現場法と培養庫による室内培養法の2つを比較した結果,簡便な室内培養法でも増殖速度の推移を把握できる可能性が示唆された(t検定により有意差なし)(図3)。3.2種のヘテロカプサ密度区において,培養瓶5本における増殖速度の標準偏差を求め(表1),α=0.05,β=0.20と設定して,N=2{Zα/2+Zβ}SD2/△2の式に基づく両側t検定における検出力ベースの例数設計を行った結果,培養瓶2~3本による測定で0.2程度の増殖速度の差を検出可能と推定された(表2)。4.英虞湾においてヘテロカプサおよびカレニア赤潮発生時にモニタリングを実施した結果,増殖速度は赤潮発達期には高く,終息期には低くなる傾向が捉えられた(図4,5)。 |
| 成果の活用面・留意点 | ・細胞密度と併せて現場個体群の増殖速度を定期的にモニタリングすることにより,ヘテロカプサ赤潮の消長を従来よりも的確に把握することが可能となった。 ・本手法は簡便で汎用性が高いため,他のプランクトンへの応用が期待される。 |
| 図表1 | 229986-1.pdf |
| カテゴリ | モニタリング |
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