| タイトル | 日本近海産キンメダイの地理的な遺伝的差異 |
|---|---|
| 担当機関 | 担当者名 |
| 研究期間 | 2004~2006 |
| 研究担当者 |
秋元清治(神奈川県水産技術センター) 大河俊之 明神寿彦(高知県水産試験場) |
| 発行年度 | 2007 |
| 背景・ねらい | 重要な底魚資源であるキンメダイの日本近海漁場は太平洋茨城県以南~琉球列島の大陸棚や海山周辺に散在しており(図1)、海域によって漁業者が自主的に資源管理を行っている。キンメダイの漁場を越えた全体の資源管理を考えていく上で、集団(系群)構造に関する情報は重要である。本研究は日本近海の主要漁場(神奈川、高知、沖縄)で漁獲されたキンメダイのDNAを地域間で比較することにより、遺伝的差異を調べた。 |
| 成果の内容・特徴 | 本研究では集団解析に有用な高感度遺伝子マーカーの一つであるマイクロサテライト分析を適用した。しかし、この方法はゲノム中の分析対象領域を種ごとに探索する必要がある。そこで、組み換え遺伝子を用いたサブクローニング法により、6個のキンメダイマイクロサテライトとそのプライマーセットを開発した。 分析は3地点267個体と十分な数の標本に適用し、可能な限り年級をそろえるようにした(図2)。遺伝的差異の検討は各個体におけるプライマーセットごとのPCR産物の長さの頻度データ(アリル頻度)を統計的に比較した。 地域間のアリル頻度に有意な異質性は検出されなかった(全体:p=0.05、図1)。また、年級群を考慮した地理的な違い(表1、地点間)や年級群間の違い(表1、年級グループ1、2)を階層分散分析で検討したが、群間に統計的差異は認められなかった(p=0.31~1.00)。 これまで、標識放流や漁場間での漁獲状況比較から、キンメダイは漁場間を移動する広域回遊魚と考えられている。本研究の結果はこのことを遺伝的側面から支持しており、日本近海産のキンメダイは一つの集団を形成していると考えられた。 |
| 成果の活用面・留意点 | 今後、日本近海漁場全体の資源管理方策を考える場合、この結果はその基礎的な情報となる。 キンメダイは、日本近海以外に天皇海山周辺を含む太平洋、大西洋・地中海・インド洋の温帯海域に分布している。他海域産キンメダイに対して本手法を適用することにより、より広範囲なキンメダイの集団構造と資源単位を明らかにすることができる。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| カテゴリ |
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