| タイトル | 魚類養殖の環境負荷を軽減する複合養殖技術の検討 |
|---|---|
| 担当機関 | 和歌山県農林水産総合技術センター |
| 研究期間 | 2002~2007 |
| 研究担当者 |
奥山芳生 |
| 発行年度 | 2008 |
| 背景・ねらい | 魚類養殖による漁場への有機物負荷は養殖魚の尿、底泥に堆積した残餌や糞からの窒素、リンの溶出によるもので、養殖漁場の富栄養化の原因として問題となっている。しかし、窒素やリンは海藻類の生長にとって極めて有効な成分である。そこで本研究では魚類養殖と海藻類の養殖を同時に行う複合養殖によって環境負荷を軽減することを目的に、和歌山県の漁場環境に適した複合養殖の対象藻類の探索や浄化効果について検討した。 |
| 成果の内容・特徴 | ・高水温期に生長するアオサ及びセイヨウオゴノリ、低水温期に生長するヒジキ及びヒロメ、周年生長するカジメ及びクロメについて、窒素とリンの取り込み速度を試験管内で比較した結果、窒素の取り込みはアオサ、リンの取り込みはヒロメが優れていた。また、高水温期に生長する海藻類の中で、セイヨウオゴノリは窒素の取り込みではアオサの次に良く、リンの取り込みではヒロメの次に良かった。このことから、高水温期にはアオサもしくはセイヨウオゴノリ、低水温期にはヒロメが複合養殖に適していることがわかった。(表1) ・高水温期においてマダイとアオサの複合養殖を行った場合、海域に流出した窒素の10%、リンの4%がアオサに、また、マダイとセイヨウオゴノリの複合養殖については、海域に流出した窒素の11%、リンの5%がセイヨウオゴノリに吸収される。低水温期においてマダイとヒロメの複合養殖を行った場合、海域に流出した窒素の40%、リンの26%がヒロメに吸収される。(図1~3) ・以上のことから和歌山県における複合養殖は、魚類養殖と併せて高水温期はアオサもしくはセイヨウオゴノリ、低水温期はヒロメ養殖を行うと効率的に海域の浄化が図れることがわかった。(図4) |
| 成果の活用面・留意点 | ・魚類と海藻類を同時に養殖することによって魚類養殖による窒素やリンの環境負荷を軽減することができることが実験結果から試算された。 ・複合養殖に用いた藻類の活用法として、アオサは貝類の餌料とすることで、より価値の高い商品の生産が可能である。また、セイヨウオゴノリは寒天の原料として、ヒロメは食用として販売できる。 ・以上のことから、海域の浄化を図りながら養殖業者は副収入を得ることができる。 |
| 図表1 | 230178-1.pdf |
| カテゴリ |
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