タイトル |
桑セル成型苗の機械移植による密植桑園の簡易造成法 |
担当機関 |
岩手県蚕業試験場 |
研究期間 |
1991~2004 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
桑セル成型苗の機械移植では根鉢の強固なセル苗が必要である。淡色火山灰土を用いて、培養シュートのさし木・発根・馴化を行うことにより、機械移植に耐えるセル苗を育成できる。また、レタス移植機による植付時間は10a3時間弱である。
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背景・ねらい |
密植桑園の植付は多大の労力を要する。そこで、野菜移植機と桑セル成型苗との 組合せによる植付労力の削減をねらいとして、機械移植で高い 活着率を確保できるセル苗の育苗法とレタス移植機による密植桑園造成労働時間について検討した。
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成果の内容・特徴 |
- 機械移植に適合した桑セル成型育苗法
- 組織培養シュートのさし木
4葉展開以上のシュートを切り取り、水洗いして直接挿木する。セルは40ml以上のものを 用い、水をかけると固まる淡色火山灰土を充填する。
- 発根
セルトレーの入る密閉できる透明な箱を用い26度C、3,000Lux、16L-8Dで10~15日間保護 する。照度が強い時はグリーンフィルムで遮光する。
- 馴化
26度C、6,000~10,000Lux、16L-8Dで、箱を換気しながら5日間ぐらいかけて開放する。 灌水は適宜行い、5~7日間隔で液肥(2,000倍)を施用し10~15日保護する。
- 育苗
育苗ハウスにセルトレーを並べて、5日間ぐらい黒寒冷沙で遮光する。灌水は毎日行い、 10日間隔で液肥(1,000倍)を施用し20~25日育苗する。自然光下で行う。
- 機械移植
- 各種野菜移植機が使用できるが、セル容量が40ml以上と大きいので、機種によっては
若干の改造が必要である。また、株間も50cmまで拡大できる機種が望ましい。
- レタス移植機の作業能率は10a3時間弱で、苗木植付の1/10程度である。造成総労働時間
も1/3~1/4に短縮できる。 (表2)
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成果の活用面・留意点 |
- セル成型桑苗の生産には組織培養の設備や発根・馴化の装置が必要であり、普及場面は
限定される。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
育苗
桑
レタス
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