都市化に伴う農業用水の全窒素濃度の20年間の変化

タイトル 都市化に伴う農業用水の全窒素濃度の20年間の変化
担当機関 福島県農業試験場
研究期間 1975~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 農業用水である安積疎水の全窒素(T-N)濃度は、この20年間、農業地域ではほとんど変らなかった。住宅地域を通過する流域では、世帯数の増加に伴い全窒素濃度が昭和63年まで上昇し続けたが、その後、その濃度が著しく低下した。これは、下水道の整備により生活雑排水が分離されたことによると考えられる。
背景・ねらい 近年、都市部では、都市化の進展に伴う排水対策の遅れが問題になっている。また、
都市近郊を流れる農業用水路は、都市部の排水路の役割も担わされることになり、
その水質の悪化が懸念されている。そこで、今後の農業用水の水質保全の対策の
基礎資料とするために、安積疎水の水質と郡山地域の都市化による影響を調査した。
成果の内容・特徴
  1. 上流部(地点1)と住宅地域流入部
    (地点2)の全窒素(T-N)濃度を比較した場合、
    昭和50~平成7年の20年間でほとんど変わらなかった
    (図2)。
    このことから、農業地域からの窒素負荷は少ないと考えられる。
  2. 住宅地域流末部(地点3)のT-N濃度は、
    57年まで上流部(地点1)とほぼ変わらない濃度で維持されていたが、その後、著しく上昇し、
    昭和63年には12mg/Lになった(図2)。
    これは、昭和50年頃から浄化槽の設置基数が増加し、
    それに伴い安積疎水への下水の放水件数も急激に増加したためと考えられる
    (図3)。
  3. 住宅地域流末部(地点3)のT-N濃度は、
    平成元年以降、著しく低下した。これは、
    下水道の整備により生活雑排水が分離されたことによるものと考えられる
    (図2)。
  4. 住宅地域流末部(地点3)のT-N濃度は、
    下水道の整備による低下が認められた。しかし、その後は農業用水の水質基準
    (1mg/L)を上回る4.0mg/L前後で推移している。
    これは、下水道未整備地区の世帯数が平成3年以降、著しく増加したこと、
    下水道整備地区での下水道利用率が平成7年現在で48.1%と低いためと考えられる
    (図2、図4)。
成果の活用面・留意点 都市地域における農業用水の水質悪化を防ぐためには、
農業用水と生活雑排水を分離しなければならない。
下水道の整備は、都市地域における農業用水の水質保全の面からも必要である。
図表1 230955-1.gif
図表2 230955-2.gif
図表3 230955-3.gif
図表4 230955-4.gif
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