全きょうだい家系サンプルとRAPD法によるウシY染色体特異的DNAの単離

タイトル 全きょうだい家系サンプルとRAPD法によるウシY染色体特異的DNAの単離
担当機関 東北農業試験場
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 全きょうだい家系のDNAサンプルとRAPD法と組み合わせた組み合わせた簡単な方法でウシのY染色体特異的(雄特異的)DNA配列を単離できることがわかった。得られたDNA断片は胚の性判別への応用あるいは雄特異的多型マーカー探索のプローブとして活用できる。
背景・ねらい ウシでは受精卵移植と胚の性判別を組み合わせて
育種改良を速めようというニーズがある。その判別には胚の一部を取り出し、
PCR法により雄だけが持っているDNAすなわちY染色体特異的DNA(以下、Y特異的DNA)
の有無を調べる方法が主流になっている。
すでにいくつかのウシY特異的DNAが知られているが、
これらの利用は特許などの制約がある。また、性判別以外にも、多型性に富む
Y特異的配列が得られれば進化の系譜を雄側から追跡する手段として利用できる。
Y特異的DNA配列の単離方法はいくつかあるが、多大な労力を必要とするものが多い。
本研究では全きょうだいサンプルを用いて簡単な方法で
ウシY特異的DNAを単離することを目的とした。
成果の内容・特徴
  1. RAPD (Random Amplified Polymorphic DNA:
    任意の短いプライマーと緩いアニール条件によるPCRで
    同時に複数のDNAは断片を増幅する手法)を用いて、
    特定のゲノム領域に近接するマーカーを迅速に同定するために
    植物分野で開発された方法を、ウシY特異的DNAの単離に適用した
    (図1)。
    黒毛和種の全きょうだい家系(父、母、子オス4頭、子メス3頭)の
    DNAサンプルを用い、子のDNAは性別にそれぞれ混合し、父、母、、子オス、子メス
    の4サンプルに対して24種類のプライマー(12-mer)による300の組み合せで
    RAPD分析を行った。
  2. その結果、父にあって母にはなく、子オスだけに伝達されたバンドが7本あった。
    これらについて
    さらに個々の子オスおよび血縁関係のないオスへの伝達を調べたところ、
    少なくとも4つについて雄特異的な伝達が確認された
    (図2)。
  3. これら4種類のDNAはサザン法により雄特異的であることを確認した
    (図3)。
    さらに塩基配列を決定してデータベースを検索したが、
    いずれも既知の配列ではなかった。
成果の活用面・留意点
  1. RAPD法で得られたY特異的DNA断片については直接胚に性判別への利用、あるいは
    より反復度の高い配列や雄特異的多型マーカー探索のプローブとして活用できる。
    また、本法は他の家畜へ応用することが可能である。
  2. サンプル数の限定される全きょうだいではなく、
    多数のランダムな個体から単純に性別にプールしたサンプルを用いて、
    同様の効率でY特異的DNAが得られる可能性もあるがそれについては検討していない。
図表1 231049-1.gif
図表2 231049-2.gif
図表3 231049-3.gif
カテゴリ 育種 受精卵移植 データベース

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