幼穂形成期の追肥による玄米中のタンパク質含有率の減少事例

タイトル 幼穂形成期の追肥による玄米中のタンパク質含有率の減少事例
担当機関 福島県農業試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 登熟期間の気象条件に恵まれた猪苗代では、幼穂形成期(出穂前25日)の窒素追肥によって玄米中のタンパク質含有率が減少する事例が認めたれた。このとき、追肥による高い増収効果が得られ、精玄米重700kg/10aの多収穫が同時に達成された。
背景・ねらい 玄米中のタンパク質含量が一定レベルを超えると食味に悪影響を及ぼすことから、
追肥指導の対応がより慎重となり、必要な追肥が行われないことも少なくない。
そこで、現在普及に移されている追肥診断法の利用を支援するために、適正な追肥で
あれば食味に悪影響を及ぼさない事例として本結果を紹介する
成果の内容・特徴
  1. 平成11年の猪苗代では登熟期間の気温が最適条件に近かったことから、気候登熟量
    示数は地域別で最も高い(表1)。
  2. 猪苗代における過去5年間の気候登熟量示数と比較すると、平成11年は気候登熟量
    示数が特別に高い年次とは言えない(図1)。
  3. 気候登熟量示数は、試験に供試した3品種全てで750以上である(表2)。
  4. 幼穂形成期の2kg/10aの窒素追肥によって、㎡当たり籾数は3,000粒以上
    増加したが、いずれも適正な籾数の範囲である(表2)。
  5. 幼穂形成期の2kg/10aの窒素追肥によって、精玄米重は50~100kg/10a増加し、すべて
    の試験区で700kg/10a以上の多収となる(表2)。
  6. 幼穂形成期の2kg/10aの窒素追肥による吸収窒素当たりの玄米生産効率の低下は
    ほとんど認められない(表2)。
  7. 幼穂形成期の2kg/10aの窒素追肥によって、玄米中のタンパク質含有率は増加しない
    (表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 本試験の結果は、追肥診断法に基づく適正な幼穂形成期の窒素追肥であれば、
    登熟期間の気象条件が良好な場合、玄米中のタンパク質含量に対する影響は小さく、
    多収穫と良食味の両立が可能であることを示している。
  2. 減数分裂期(出穂前15日)の追肥では結果が異なるものと推察される。
図表1 231431-1.gif
図表2 231431-2.gif
図表3 231431-3.gif
カテゴリ 肥料 品種 良食味

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