ウスタビガの新飼料樹・エゾノキヌヤナギによる野外生葉育と全齢人工飼料育

タイトル ウスタビガの新飼料樹・エゾノキヌヤナギによる野外生葉育と全齢人工飼料育
担当機関 福島県蚕業試験場
研究期間 1998~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 野蚕の一種であるウスタビガ(Phodinia fugax)は、エゾノキヌヤナギ(Salix pet-setu)を用いての野外生葉育が可能である。また、エゾノキヌヤナギ粉末を使用した天蚕用人工飼料による全齢人工飼料育も有効である。
背景・ねらい ウスタビガは天蚕同様、緑色の繭を作る野蚕であるが、これまでに繭や糸の
利用はほとんどされていない。そのひとつの要因として、飼育技術が確立されて
いないため繭をはじめとした材料提供が困難な点があげられる。そこで、
ウスタビガの有効利用を目的とした飼育技術を確立するため、エゾノキヌヤナギを
用いての野外生葉育とエゾノキヌヤナギ粉末を使用した天蚕人工飼料を用いての
全齢人工飼料育について検討する。
成果の内容・特徴
  1. ウスタビガの飼料樹としてこれまでに記録のないエゾノキヌヤナギを用いる。
  2. エゾノキヌヤナギでの野外生葉育は、クヌギでの飼育と比べて結繭率、繭重ともに
    差がみられない(表1)。
  3. ウスタビガは卵の孵化抑制技術が確立しておらず、孵化と同時期に発芽する
    クヌギを用いたのでは葉量不足となってしまうため、クヌギより約1ヶ月発芽の早い
    エゾノキヌヤナギでの飼育は有効である。
  4. 全齢人工飼料育では、孵化直後の飼料への食いつきが悪いために、2齢起蚕の
    生存率が低くなったが、3齢以降の死亡は少ない
    (図1)。
  5. エゾノキヌヤナギ粉末を使用した天蚕用人工飼料による全齢人工飼料では、
    クヌギ粉末人工飼料よりも飼育日数が短く、結繭率、繭重とも高い
    (表2)。
成果の活用面・留意点 人工飼料育では、孵化直後の飼料への食いつきが悪く、このことは、結繭率にも
影響を及ぼすため、より摂食性の高い人工飼料の改良が必要である。
図表1 231541-1.gif
図表2 231541-2.gif
図表3 231541-3.gif
カテゴリ 飼育技術

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