| タイトル |
高温登熟時の用水掛け流し処理による水田地温の低下と玄米品質の向上 |
| 担当機関 |
福島県農業試験場 |
| 研究期間 |
2000~2000 |
| 研究担当者 |
伊藤博樹
荒井義光
|
| 発行年度 |
2000 |
| 要約 |
高温登熟時の用水掛け流し処理(用水温18.5~20.0℃)を出穂始から20日間実施することにより、水田地温の低下と玄米品質の向上がはかられる。
|
| 背景・ねらい |
平成12年度は、幼穂形成期以降高温で経過したことから出穂期が早まり、出穂期以降も高温が予想されたため、高温登熟による玄米品質の低下が懸念された。このため、登熟前半(出穂始めから20日間)において、掛け流しや常時湛水および間断灌漑の水管理を行い、水田水温・地温および玄米品質に及ぼす影響について検討した。
|
| 成果の内容・特徴 |
- 本試験は、福島農試の除草剤試験ほ場である5a(10mx50m)のほ場3筆を用いて行った。供試品種は初星であり、処理期間は7月28日から8月16日の20日間であった。掛け流し区の用水温は18.5~20.0℃であり、毎時3~5トンを入水し、平均8㎝の湛水を確保した。常時湛水区は4~5日おきに入水し、平均7㎝の湛水深を確保した。間断灌漑区は、湛水深が0㎝になった数日後に入水し、期間中の湛水深は平均2㎝であった(表2)。
- 処理期間中のアメダスによる気象は、平均気温が25.6℃、最高気温が30.8℃、最低気温が22.1℃と平年より高く、真夏日は15日であった(表1)。
- 掛け流しを行うことにより、間断灌漑と比較して、出穂始後20日間の平均地温を2.7℃、最高地温を5.1℃、最低地温を1.7℃低下させることができた。常時湛水は、間断灌漑と比較して、平均地温を0.7℃、最高気温を2.8℃低下させたが、最低地温は0.8℃上昇した(表3,図1,2)。
- 収量は、水管理開始以前の生育が影響し、水管理との関係は明らかでなかった。掛け流し区の玄米品質は、間断灌漑と比較して背白粒の発生が少なく、玄米品質の向上がはかられる(表4)。
- 常時湛水は、掛け流しより効果はやや劣るものの、水田地温の低下や玄米品質の向上効果が認められた。
|
| 成果の活用面・留意点 |
- 本試験は、18.5~20.0℃という比較的低い用水温で行われた結果であり、用水温の高い場合については検討を要する。
- 用水の掛け流し処理は、30℃以上の高温が連続する場合で、用水が十分確保されるほ場および地域で行う。用水の確保が不十分なほ場および地域では、できるだけ湛水深や湛水期間の確保に努める。
|
| 図表1 |
 |
| 図表2 |
 |
| 図表3 |
 |
| 図表4 |
 |
| 図表5 |
 |
| 図表6 |
 |
| カテゴリ |
病害虫
除草剤
水田
品種
水管理
|