「エゾノキヌヤナギ」の生育中での枝条の伐採が生育量及び窒素吸収量に及ぼす影響

タイトル 「エゾノキヌヤナギ」の生育中での枝条の伐採が生育量及び窒素吸収量に及ぼす影響
担当機関 福島県蚕業試験場
研究期間 2000~2005
研究担当者 堤 和敏
土井則夫
発行年度 2000
要約 「エゾノキヌヤナギ」の6月下旬の葉量は約800㎏/10aで、全伐後の再発枝葉量はその1/5程度である。生育中の枝条の全伐は生育量、株の肥大、地上部の窒素吸収量等に与える影響が大きい。
背景・ねらい 「エゾノキヌヤナギ」は春の発芽が早く生育が旺盛で、同一株による年2回飼育も可能である等天蚕の飼料樹として多くの利点がある。しかし、その栽培技術についてはほとんど試験されていない。そこで年2回飼育のための栽培上の基礎資料を得るため、時期別生育量、生育期間中の伐採が樹勢、窒素吸収量に及ぼす影響等について検討する。
成果の内容・特徴
      
  1. 生育量(重量)は8月下旬までほぼ直線的に増加し、その後は鈍くなる。条、側枝、葉の割合は6月下旬では56:9:35、10月上旬では59:10:31であり、条に比べ葉の割合がかなり少ない。10a当たり葉量は6月下旬では約800㎏となり、10月上旬では下位葉の落葉も見られるが約1,400㎏となる(図1)。
      
  2. 天蚕の2回目の飼育には1回目の飼育に使われた後の再発枝を利用することが有利であるが、6月下旬に全伐したその後の再発枝葉量は10月上旬には10a当たり約180㎏となり、1回目の約1/5程度である(表1)。
      
  3. 時期別伐採した条葉量と再発枝の条葉量の年間合計量は、生育期間の途中で伐採しない場合が最も多く、生育期間の前半に伐採した場合は収量の減収が大きく、特に5月下旬伐採の場合は52%に減収する(表2)。
      
  4. 株の肥大率は無伐採では216%に肥大したが、5月下旬伐採では135%の肥大にとどまり、生育途中での枝条の全伐は樹勢にも大きく影響する(表3)。
      
  5. 再発枝も含めた地上部の年間窒素吸収量は、無伐採の場合に比べ5月下旬伐採の場合は約56%、6月下旬の場合は約61%に減少する(表4)。
成果の活用面・留意点
     
  1. 1回目収繭後に枝条を基部から全伐すると、2回目の収量が少なく株に与える影響も大きい。そのため1回目収繭後の枝条の伐採程度(残葉)と再発枝の収量、樹勢、施肥量等との関係を更に調査する必要がある。
図表1 231720-1.jpg
図表2 231720-2.jpg
図表3 231720-3.jpg
図表4 231720-4.jpg
図表5 231720-5.jpg
カテゴリ 栽培技術 施肥

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