稲発酵粗飼料と米ヌカの給与は肥育牛の血液中ビタミンE濃度を高める

タイトル 稲発酵粗飼料と米ヌカの給与は肥育牛の血液中ビタミンE濃度を高める
担当機関 (独)農業技術研究機構 東北農業研究センター
研究期間 1999~2001
研究担当者 篠田満
櫛引史郎
新宮博行
上田靖子
嶝野英子
発行年度 2002
要約 肥育牛への稲発酵粗飼料(イネホールクロップサイレージ)の給与は血液中のビタミンE(α-トコフェロール)濃度を高めるが、米ヌカを合わせて給与することで濃度はより高まる。また、肝臓中の濃度も高まる。
キーワード 動物栄養、肉用牛、稲発酵粗飼料、米ヌカ、ビタミンE
背景・ねらい 近年、遊休水田活用のため稲発酵粗飼料(イネホールクロップサイレージ、イネWCS)の利用が奨励されている。また、米ヌカは我が有数の自給濃厚飼料である。ビタミンEの飼料中への添加が肉質向上に効果があり、ビタミンEを豊富に含む飼料の給与でビタミンE濃度が高まることが知られている。イネWCSおよび米ヌカもビタミンEを70~80mg/kg程度含む。そこで、イネWCSおよび米ヌカの給与が、血液、組織(肝臓)および牛肉中のビタミンE(α-トコフェロール)濃度に及ぼす影響について検討した。
成果の内容・特徴 1.
米ヌカの給与は、市販配合飼料およびトウフ粕の給与よりも血液中のα-トコフェロール濃度を高める(表1)。
2.
(1)イネWCS(原物約7kg)と市販配合飼料(約6kg)、および、(2)イネWCSと米ヌカ(1kg)、玄米(2.5kg)、市販配合飼料(約2.5kg)の黒毛和種去勢牛への給与では、(3)稲ワラ(約1kg)と配合飼料(約7kg)の慣行の肥育よりも、血液中のα-トコフェロール濃度が高く推移し、特に、米ヌカ、玄米を給与する(2)で高い(図1)。イネWCSの摂取量の多い牛が、また、米ヌカ、玄米の摂取量の多い牛が血液中α-トコフェロール濃度が高い(図2)。なお、イネWCS中のα+γトコフェロール含量は茎葉部で原物中約50mg/kgで、ホールクロップ全体の乾物中含量に換算するとおおよそ80mg/kgとなる。
3.
イネWCSおよび米ヌカを8~10カ月間給与すると、で肝臓中α-トコフェロール濃度が高まる。また、牛肉中(半腱様筋)のα-トコフェロール含量も高い傾向にある(表2)。
成果の活用面・留意点 1.
イネWCSおよび米ヌカの給与では、牛肉の肉質向上のための飼料中ビタミンE添加量を少なくできる。
2.
一般にトコフェロール含量が多い粗飼料では、βカロテン含量も多い傾向にあり、ビタミンA制御による肥育ではこの点に配慮する必要がある。一方、イネWCS中のトコフェロール含量はサイレージの調製条件によって変動する可能性がある。
3.
米ヌカはリンが多いため、リンとカルシウムのバランスに気をつける必要がある。
図表1 231839-1.gif
図表2 231839-2.gif
図表3 231839-3.gif
図表4 231839-4.gif
図表5 231839-5.gif
カテゴリ 水田 肉牛

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