アルカリ資材の中間施用によるダイズのカドミウム吸収抑制効果

タイトル アルカリ資材の中間施用によるダイズのカドミウム吸収抑制効果
担当機関 秋田農技セ農試
研究期間 2005~2006
研究担当者 中川進平
伊藤正志
金和裕
伊藤千春
発行年度 2006
要約 ダイズ子実のカドミウム吸収抑制は、アルカリ資材を播種前と栽培期間中の2回施用することで、播種前あるいは中間に1回のみ施用するよりも効果が大きく、ダイズ子実カドミウム濃度は無施用の場合よりも最大65%低下する。
キーワード ダイズ、カドミウム、アルカリ資材、中間施用
背景・ねらい ダイズはカドミウム(Cd)を吸収し易い作物であることが知られており、Cd汚染リスクが高い地域ではCd吸収を抑制する栽培技術が必要である。畑作物や野菜のCd吸収抑制技術にはアルカリ資材を用いて土壌pHを調整し、土壌Cdを難溶化させる方法が提案されている。これは作物のCd吸収量が多い時期に合わせることでより効果が大きいと考えられるが、資材の持続性やダイズのCd吸収パターンは明らかにされていない。ここでは栽培期間中にアルカリ資材を中間施用し、施用時期および施用量がダイズ子実Cd濃度に与える影響を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 試験区は2005年(H,I,J)が播種前に無施用、中間施用に多孔質ケイカルを施用し、2006年が播種前に多孔質ケイカル、中間施用に炭酸カルシウムと多孔質ケイカルを施用している。資材施用による生育障害は認められない(表1)。
  2. 炭酸カルシウムを施用した場合では施用後に培土部(0~20cm)の土壌pHは大きく上昇するものの、最大時の効果は収穫時まで持続せず、栽培期間中の変動が大きい。一方、多孔質ケイカルの場合では6葉期に施用した区の土壌pHが収穫時に他の区よりも高いものの、土壌pHは栽培期間を通してほとんど変動しない(図1)。
  3. 資材の種類と施用時期による違いは明瞭ではないが、培土部の0.01M塩酸可溶性土壌Cd濃度は概ね資材を施用した区が無施用区よりも小さい(図2)。
  4. 子実のCd吸収抑制効果は2005年の結果から栽培期間中のアルカリ資材施用で認められる。さらに2006年の結果から播種前と栽培期間中の2回に分けて資材を施用することによって、子実へのCd吸収抑制効果は大きくなり、最大で61%低下する。一方、アルカリ資材の施用量や中間施用の時期別の違いは明瞭ではない(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 調査圃場は2001年に塩化カドミウム水溶液を散布した多湿黒ボク土の人工汚染土壌である。0.1M塩酸可溶性土壌Cd濃度は1層(0~20cm、培土部):1.13 mg kg-1、2層(20~40cm):0.97 mg kg-1である。
  2. 炭酸カルシウムおよび多孔質ケイカルのアルカリ成分は各々56%、18%である。
  3. 中間施用時の資材は土壌表面へ散布した。6葉期施用の場合は散布後に中耕したため培土部に混和されるが、開花期施用では土壌表面に残積したままである。
図表1 232511-1.gif
図表2 232511-2.gif
図表3 232511-3.gif
図表4 232511-4.gif
カテゴリ 栽培技術 大豆 播種

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