イチゴの越年苗を利用した長期どり栽培における適品種と定植苗の芽数

タイトル イチゴの越年苗を利用した長期どり栽培における適品種と定植苗の芽数
担当機関 青森農林総研
研究期間 2003~2006
研究担当者 岩瀬利己
村上卓司
木下貴之
発行年度 2006
要約 一季成り性品種の越年苗を用い、4月下旬から40日程度の短日処理を行って、盛夏期から翌年の初夏まで収穫する長期どり栽培には「さちのか」が適し、夏秋期及び全期間の商品果収量が多い2芽立て苗を定植時までに得るための採苗適期は9月中旬である。
キーワード イチゴ、長期どり栽培、越年苗、2芽立て、短日処理、採苗時期
背景・ねらい 我が国のイチゴ生産は夏秋期が端境期となり、業務用を中心に生果4,000t程度が輸入されているが、市場やケーキ等を扱う業界からは国産イチゴの供給が強く望まれている。また、産地からは雇用の通年化や労働の平準化が望まれている。
平成15年度の成果情報で、主要な一季成り性品種の越年苗の短日処理による夏秋期の収量性とその後の長期どりの可能性について紹介したが、さらに適品種や苗の条件等を明らかにして、周年的な長期どり作型を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 越年苗を利用した長期どり栽培(図1)には、全期間の商品果収量が多く、夏秋期の収量・品質が安定し、2芽苗の確保が容易な「さちのか」が適する(表1、3)。
  2. 2芽苗は1芽苗より夏秋期及び全期間の商品果収量が多い(表1、表2)。
  3. 「さちのか」の夏秋期の平均一果重は、業務用として必要とされる10g程度で、定植苗の芽数による差は認められない。また、糖度、酸度、硬度等の果実品質についても定植苗の芽数による差は認められない(表1、2)。
  4. 定植時までに2芽以上が分化し、夏秋期及びそれ以降に安定した収量を得るための採苗適期は前年の9月中旬である(表2、3)。
成果の活用面・留意点
  1. 当年苗を利用した超促成栽培よりさらに早い夏秋期から収穫ができ、一季成り性品種を利用した新作型として期待できる。
  2. 半促成栽培と比べて作業がより周年的に平準化されるため雇用の安定化につながるとともに、粗収入の増加が見込めるので経営の安定化に寄与できる。
  3. 越年苗を短日処理する場合、3月上旬頃から加温または保温し、本葉を5~6枚抽出させておく。短日処理は4月下旬頃から8時間日長とし遮光率100%の資材を用いて行い、定植は顕微鏡を用いて花芽分化を確認してから行う。
  4. 活着及び花芽の発達を促し、不受精果や種浮き果等の高温障害を軽減するために、定植時から9月前半にかけてハウス全体を遮光(遮光率55%程度)して管理する。
  5. 翌年の初夏まで収穫を継続するため、促成栽培に準じて最低気温5度C以上を確保できるように加温または保温する。
  6. 冬期間の草勢を維持するため、11月から2月まで電照を行う。
  7. 土耕栽培での結果である。
図表1 232583-1.gif
図表2 232583-2.gif
図表3 232583-3.gif
図表4 232583-4.gif
カテゴリ いちご 経営管理 高温対策 栽培技術 品種

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