水利施設の生態系回復には、公共水域との連続性や流速が重要である

タイトル 水利施設の生態系回復には、公共水域との連続性や流速が重要である
担当機関 福島農総セ
研究期間 2006~2008
研究担当者 池田健一
後藤裕一
星泰彦
高萩勇雄 
発行年度 2008
要約 生態系配慮工法を実施している水路では、流速が小さく水中植生が多い方が生物種数は多くなる。特に魚類の回復には公共水域との連続性や流速が重要である。一方では公共水域の連続性により、外来生物への対策が必要な地区もある。
キーワード 生態系配慮工法、公共水域との連続性、外来生物
背景・ねらい 平成13年の土地改良法の改正により、農業農村整備事業において環境との調和への配慮が求められており、地域の環境条件に対応した整備手法の確立に向けて実態を調査し、その検証を行う。
成果の内容・特徴
  1. 生態系配慮工法を実施している水路(水深60cm以下)では、流速が小さく、水深が深い方が、堆積物や水中植生があり、生物種数が多くなる傾向がみられる(図1)。
  2. 上下流とも河川等の公共水域との連続性が保たれていない水路では、自由に移動可能な両生類や水生昆虫は戻ってきているが、魚類は確認できなかった。また、上下流とも連続性が保たれている水路の方が、連続性が保たれていない水路に比べ生物種数が多い傾向がみられる(表1)。
  3. 上下流とも河川等の公共水域との連続性が保たれている施設では、カムルチー(要注意外来生物)、タイリクバラタナゴ(要注意外来生物)、オオクチバス(特定外来生物)が確認され(表1、2)、在来種への影響が懸念される。
成果の活用面・留意点
  1. 生態系配慮工法を行う場合には、事前に生息している生物を調査し、配慮対象となる生物を決定するとともに、流速、周辺植生を含めた生育環境を考慮し、工法を選択する必要がある。
  2. 事業実施地区ごとに生態系配慮工法実施後の生態系調査を行い、対象生物の生息状況の変化を把握し、必要に応じて生育環境の見直しを行う必要がある。
  3. 公共水域との連続性等により外来生物の影響を受けることも考えられることから、駆除等その対策には、生態系配慮工法実施箇所だけではなく、周辺水域に対する対策も併せて行う必要がある。
図表1 232859-1.png
図表2 232859-2.gif
図表3 232859-3.png
カテゴリ ばら 水管理

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