難裂莢性を戻し交雑により主要大豆品種に導入した育種素材となる系統群

タイトル 難裂莢性を戻し交雑により主要大豆品種に導入した育種素材となる系統群
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所
研究期間 2001~2009
研究担当者 山田哲也
羽鹿牧太
船附秀行
山田直弘
高橋浩司
大木信彦
発行年度 2009
要約 国内の主要な大豆11品種に、ハヤヒカリ由来の難裂莢性遺伝子をDNAマーカーを用いた戻し交雑により導入した系統群である。各系統とも反復親よりも明らかに難裂莢性であり、生育特性には大きな差異は認められない。
キーワード ダイズ、難裂莢性、DNAマーカー、戻し交雑、中間母本
背景・ねらい 大豆のコンバイン収穫が普及するにともない、刈り取り時の裂莢による収穫ロスが問題となっている。また、麦や水稲との作業の競合等による刈り遅れのために自然裂莢が発生することも報告されている。米国など、大規模な大豆生産が行われる国や地域では難裂莢性を持つ大豆品種が栽培されることが多いが、国内においては北海道を除く地域では、難裂莢性を持たない品種が栽培されることが多く、品種育成事業においてもこれらの品種が交配母本に用いられることが多い。そこで、難裂莢性を戻し交配により主要品種に導入した系統群を開発する。
成果の内容・特徴
  1. ハヤヒカリ由来の難裂莢性を、DNAマーカーを用いた複数回の戻し交雑により、国内の主要な大豆11品種に導入した難裂莢性系統群である(表1)。
  2. 難裂莢性を導入しても裂莢性以外の生育特性には大きな変化は認められない(表1、表2、図1)。
  3. 圃場調査および加熱検定により評価した各系統の裂莢性程度は、それぞれの反復親よりも低い(図2)。
  4. 関東114号および作系75号については、全ゲノム領域を対象にDNAマーカー選抜を行い、難裂莢性QTLであるqPDH1の近傍領域以外は、反復親型となっている(データ省略)。
成果の活用面・留意点
  1. 難裂莢性品種育成のための中間母本として利用できる。
  2. 研究および品種育成用途の種子は、担当研究チームから分譲する。
  3. 品種化が有望な系統については、奨励品種決定試験に順次供試する。
図表1 233774-1.png
図表2 233774-2.png
図表3 233774-3.png
図表4 233774-4.png
カテゴリ 育種 水稲 大豆 DNAマーカー 品種

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